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プロに聞く洋服のお手入法

2016-05-07_152724

掃除や洗濯に重曹を使うのがオススメ!

 

なんて記事をたまに目にしますが、これって本当でしょうか?

 

重曹が掃除や洗濯に使うといいよという人の根拠は重曹を水に溶かした水溶液がアルカリ性になるからです。

 

アルカリは、油脂の成分である脂肪酸と反応して一種の石鹸を作ります。

 

つまりアルカリと油汚れを反応させると石鹸になるという不思議なことが起こるんですね。

 

ということで、重曹はアルカリ性なので汚れを落としますよということだと思います。

 

しかし!実際のところ、重曹は洗濯に適したアルカリ剤ではありません。

 

というのも、洗浄に最も適したpHは9.0~10.5なのですが、重曹のpHはそれより下の8.2なんです。

 

重曹を足してその分粉石鹸を減らす、という方法を提唱する人もいますが、これも実は無意味。

 

重曹のpHは8.2というのは先ほどの通り。

 

洗濯用粉石鹸のpHは10くらいが普通です。

 

pH10の石鹸にpH8.2の重曹を混ぜると全体的なpHが下がるので石鹸の洗浄力が下がってしまいますね。

 

ネットにはいろいろな情報があふれていますが、その真偽を見極めるのは自分自身です。

 

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昨日は洗濯指数についてお伝えしました。

 

春の陽気が気持ちよい季節になり、「今日はたまった洗濯物を片付けよう!」という人も多いでしょう。

 

洗濯したら、多分外に干すと思うのですが、花粉症の人は干し方に要注意!

 

今の時期はスギ花粉が大量に飛散している地域が多いです。

 

北海道と沖縄はスギ花粉はないのですが、そのほかは日本全国で花粉症に苦しんでいる人も多いでしょう。

 

この時期に洗濯物を外に干すと、花粉まみれになってしまいます!

 

室内に取り入れるときに、はたいているから大丈夫?

 

いえいえ、そんなことでは花粉は落ちないんですよ。

 

洗濯洗剤は消臭剤でおなじみのP&Gが実験したところによると、洗濯物を外にほして、取り入れるときにはたいても、80%の花粉が付着したままだったそうです。

 

花粉まみれのまま室内に取り入れて収納していることになりますね。

 

花粉が飛散する時期は、外で干すより室内での部屋干しをするほうが花粉の被害から衣類を守ることができますよ。

 

部屋干しをするときに、気になるのが生乾きのようなイヤな臭いですよね。

 

この臭いの原因は私たちの皮膚にいる常在菌です。

 

常在菌が衣類に残った皮脂などをエサにして繁殖し、嫌な臭いの原因になっています。

 

天日干しすれば殺菌されるのですが、外に干せば花粉の被害にあってしまう・・・

 

部屋干しのイヤな臭いを解消するには、洗うときにコツがあります。

 

洗濯機をまわすときに、半分に切ったレモンを洗濯ネットに入れて、一緒にまわしてみてください。

 

レモンに含まれるクエン酸には殺菌作用があります。

クエン酸が嫌な臭いの原因である雑菌を殺菌してくれます。

 

最近は香り付き柔軟剤を使う人が多いですが、柔軟剤には殺菌作用はありませんので、臭いの原因である常在菌は残ったまま。

 

嫌な臭いを芳香剤でごまかしているだけなんですね。

 

だから、芳香剤の効果が切れたら嫌な臭いがしてくるはずです。

 

部屋干しの嫌な臭い対策にはレモン(クエン酸)がおすすめです。

 

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昨日はシワになりにくい脱水のコツをお伝えしましたが、さらに干すときにもちょっと気をつけるだけで、衣類のお手入れがラクになるコツを紹介します。

 

脱水が終わった洗濯物は、エリや袖などの縫い合わされた部分がシワになっていますよね。

 

洗濯物を干すときは、このシワをできるだけ伸ばすと後がラクです。

 

エリ、袖など生地が重なっている部分を縫い目の方向に引っ張ります。

 

引っ張った後に軽くたたんで両手で挟み、手のひらでパンパンとたたきます。

 

大きな衣類であれば、上から下に振りさばいて全体の大きなシワを取りましょう。

 

これらのことをちょっと意識するだけで、アイロンがけの手間がグンと減りますよ。

 

もうひとつのポイントは脱水が終わったらスグに干すということです。

 

洗濯機に入れたら、他の家事をしているうちに、洗濯が終わってそのまましばらく放置しておいたなんてことありませんか?

 

脱水後の洗濯物は時間がたてばたつほど、シワが取れにくくなります。

 

梅雨時期などは放置しておくと嫌な臭いを発生することも。

 

脱水が終わったら、すぐに干すようにするのも洗濯上手さんです。

 

洗濯が終わった洗濯機は、湿気がこもらないようにしばらく蓋を開けておくようにしましょう。

 

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洗濯用の洗剤には、洗濯用せっけんと合成洗剤があります。

 

ほとんどの家庭で使われているのは、市販の合成洗剤だと思います。

 

合成洗剤には弱アルカリ性の洗剤と中性の洗剤があります。

 

弱アルカリ性の代表としては

 

中性洗剤の代表は


弱アルカリ性の洗剤は中性洗剤よりも衣類の汚れを落とす力は強いです。

 

ただ、洗浄力が強いということは、衣類に与えるダメージは大きくなります。

 

弱アルカリ性洗剤には、白さを目立たせるために「蛍光増白剤」が使われているものが多いです。

 

そこで、弱アルカリ性洗剤は、綿や麻、ポリエステル、ナイロンなどの素材でできた普段着を洗うのに適しています。

 

この表示がついている衣類は中性洗剤を使うほうがいいです。

 

中性洗剤は弱アルカリ性洗剤に比べると洗浄力は落ちますが、衣類に与えるダメージは少ないです。

 

蛍光増白剤も入っていないものがほとんどです。

 

デリケートな衣類は中性洗剤で洗うのがベターです。
家庭洗濯で洗剤を使うときには、パッケージに書いてある「弱アルカリ性」「中性」「蛍光増白剤」「無蛍光洗剤」という表示を確認しましょう。

 

素材に合った洗剤を使い分けるのが家庭洗濯のコツです。

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すっかり春らしくなってきました。

 

衣替えはすすんでいますか?

 

冬物衣料はきちんと洗ってからしまわないと、次のシーズンに出したときに、変色や虫食いなどのトラブルに見舞われてしまうかもしれません。

 

ご家庭で洗濯できない衣類はクリーニングに出してくださいね。

 

さて、洗濯日和という言葉がありますが、その目安になるのが「洗濯指数」という情報。

 

天気予報でよくやっていますね。

 

「今日の洗濯指数は・・・」ってやつです。

 

この洗濯指数ってどうやって決めているかご存知でしょうか?

 

この数字を出すには意外と難しい計算をしているようです。

 

日本気象協会の情報によると

 

長袖の木綿シャツを洗濯して2分間脱水し、午前9時から午後2時まで干した後にシャツに残った水分量を測るという実験をもとに計算式を作ったそうです。

 

この計算式に当日の気温、湿度、風速、日射量を当てはめて割り出した数字が洗濯指数です。

 

洗濯指数が100%なら「絶対洗濯すべき」、80%なら「布団干しも最適」、60%は「乾きが悪い」、50%は「アイロンがけが必要」、30%だと「部屋の中でも乾かない」というのが目安になります。

 

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