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プロに聞く洋服のお手入法

 

白いシャツの脇の部分が黄色に変色したりすることありませんか?

 

それは「汗ジミ」です。

 

衣類にしみこんだ汗の成分が変質したものです。

 

特に脇の下の汗は皮脂を含んでいるため、黄ばみが強く出ます。

 

白いシャツは脱いだら早めに洗濯するのが黄ばみを防ぐコツです。

 

すぐに洗濯できないときには、気になる部分だけでも軽く水道で水洗いしておくだけでも違います。

 

黄ばんでしまった衣類は、40℃くらいのぬるま湯に洗濯用洗剤と漂白剤を溶かして衣類をつけ置きします。

 

洗剤と漂白剤は同じ割合で入れます。

 

あまり長くつけておくと、生地が傷むので30分~2時間くらいまでにしておきましょう。

 

それでも黄ばみが落ちない場合は、お湯の温度を上げるしかありません。

 

しかし温度を上げれば、それだけ生地にはダメージを与えてしまいます。

 

様子を見ながら温度は調節しましょう。

 

黄ばみが落ちたらすすいで、軽く脱水して干します。

 

あと、脇の黄ばみは制汗剤が原因の場合があります。

 

夏場は制汗剤を使われる人も多いですが、上記の方法でも黄ばみが落ちない場合は、制汗剤の使用を止めてみてください。

 
ジャケットなど家庭で洗濯できない衣類をクリーニングに出したときに、黄ばんで返ってきたという経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

 

汗は水汚れですので、ドライクリーニングの溶剤には溶けません。

 

つまりドライクリーニングでは汗汚れは落ちないのです。

 

汗汚れは水洗いをしなければ落とせません。

 

水洗いできない衣類だけど汗汚れを落としたい!というときは、クリーニングにお持ちくださいね。

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洗濯、食器洗い、に使う石鹸や洗剤ですが、いったいいつ頃から使われていたのでしょうか?

 

石鹸の歴史は実はとても古く、メソポタミア文明の頃には使われていたようです。

 

メソポタミアで発掘された粘土版に石鹸の製造方法が記されているんですね。

 

灰を水に加えた灰汁を洗濯に使っていたようです。

 

灰汁はアルカリ性ですから、汚れ落ちはいいはずです。

 

大昔の人もそのことに気付いていたというのはすごいですね。

 

古代ローマ時代にサポーという場所で洗濯をしていた人が、汚れ落ちがいいことに気付きました。

 

なぜ汚れ落ちが良かったかというと、その川には、羊を焼いた脂肪が熱で溶けて、灰と混ざったものが流れていたんです。

 

つまりは脂肪酸と灰のアルカリでできた天然石鹸です。

 

このときの地名にちなんで、石鹸のことをソープというようになったみたいです。

 

また、灰汁だけでなく、尿を発酵させて作ったアンモニアも洗濯に使われていたようです。

 

アンモニアは主に、動物繊維でできた衣類の洗濯に使っていたようですが、確かにアンモニアのアルカリは灰汁に比べて弱いですから、動物繊維がアルカリに弱いということも知っていたということですね。

 

古代の人の生活の知恵というのもすごいものです。

 

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家庭で洗濯できるTシャツやジーンズなども、お気に入りのものは色落ちさせないように洗いたいですよね。

 

今日は色落ちを防ぐコツをお伝えします。

 

とはいっても、ある程度の色落ちは洗濯する以上どうしようもありませんので、その点はご理解くださいね。

 

1.洗濯用の洗剤は弱アルカリ性のものが多いのですが、色落ちを防ぐには中性洗剤のほうがいいでしょう。

洗うときの水温も低いほうが色落ちはしにくくなります。

 

2.汚れが気になるからといって、洗濯機を長い時間まわしてはいけません。色落ちの原因は摩擦によるものが大きいので、洗濯時間は短くします。

 

3.洗濯機の回転数を少なくしましょう。ドライコースや手洗いコースで洗います。

 

4.色落ちすると困る衣類は陰干ししましょう。日光に当たって日焼けすると色落ちします。

 

上記4点を注意することで、色落ちはある程度防げるのですが、当然汚れは落ちにくくなります。

そんなときは、洗濯機に入れる前に、アルカリ性洗剤を溶かしてつけ置きしてから洗濯機に入れるようにするといいでしょう。

 

いかがでしたか?

 

本当に大切にしているものは、家庭で水洗いできるものでもクリーニングに出してくださいね。

 

仕上がりの違いは一目瞭然ですよ。

 

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石鹸の起源は古代ローマ時代にさかのぼります。

 

サポー(Sapo)という丘の神殿で羊を焼いて神に供える風習がありました。

 

この羊を火であぶっているとき、したたり落ちた脂肪が木の灰に混ざって石鹸のようなものができたのがはじまりと言われています。

 

本格的な石鹸製造が始まったのは8世紀のスペインやイタリアでした。

 

家内工業として定着し、専門の石鹸職人もいました。

 

ただ、このころの石鹸は動物性脂肪と木灰から作った「軟石鹸」と呼ばれる軟らかい石鹸だったようです。

 

動物性脂肪ですから、かなり臭かったのではないかと思います。

 

12世紀ごろになると、動物性脂肪ではなく、植物性脂肪(地中海沿岸のオリーブ油)と海藻灰を原料とした硬い石鹸(硬石鹸)が工業的に作られるようになりました。

 

この石鹸は硬くて使いやすく、嫌な臭いもなかったので、瞬く間にヨーロッパで人気になりました。

 

石鹸製造が盛んだったのはイタリアのサボナが「サボン」(フランス語で石鹸)の語源です。

 

17世紀には、マルセイユが石鹸工業の中心地として栄えました。

 

日本で昔から使われている「マルセル石鹸」は、マルセイユ石鹸に由来するといわれています。

 

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クリーニング代もったいないし、「自分で洗ってしまえ!」ということで家庭で洗濯したセーターが縮んでしまったとき。

 

完全に元通りにはなりませんが、多少の縮みや伸びなら、自力で修復できるかもしれません。

 

今日はセーターの縮みをヘアトリートメントを使って元に戻す方法をお伝えします。

 

洗面器にぬるま湯を入れて、ヘアートリートメントを溶かします。目安は小さじ1杯くらいです。「アモジメチコン」か「ジメチコン」が成分として使われているヘアトリートメントを使ってください。

 

縮んだ繊維を伸ばす働きがあります。

 

押し洗いをしてトリートメントがセーター全体に行き渡るようにします。

 

30分くらいつけておくのが理想です。

 

手で包み込むように軽くしぼって水気を切ります。

 

平らな場所でアイロンのスチームを当てながら伸ばします。

 

平干しして乾燥させましょう。

 

いかがでしたでしょうか?

 

これである程度の縮みは元に戻ると思います。

 

ただ、フェルト化したセーターは伸びません。

 

やってみたけど、もうちょっと何とかしたい!というときはクリーニングに持ってきてみてください。

 

そもそも、大切にしているセーターはクリーニングに出してくださいね。

 

失敗してこんな面倒なことをするくらいなら、最初からクリーニングに出したほうがラクですね。

 

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