天然の界面活性剤というとどんなものがあるのでしょうか?
私たちの身の回りにある天然界面活性剤だと卵黄に含まれる卵黄レシチンがあります。
マヨネーズを作るときにタマゴと油が混ざるのは、卵黄レシチンのおかげです。
石鹸は天然界面活性剤と思っている人がいるかもしれませんが、石鹸は油脂とアルカリを原料として人工的に作られたものです。
では、石鹸は合成界面活性剤かというと、その性質はかなり違っています。
酸と合わさったり、薄まったりすると界面活性をすぐに失ってしまうという性質は合成界面活性剤にはありません。
初めての石鹸は、紀元前3000年頃までさかのぼります。
当時、サポーという丘の神殿で羊を焼いて神に供える風習がありました。
この羊を火であぶっているとき、落ちた脂肪が木の灰に混ざって石鹸のようなものが偶然できました。
これが石鹸のはじまりと言われています。
偶然できた原始的なものですが、現在私たちが使っている石鹸と本質的には変わりません。
石鹸は完全に天然のものというわけではありませんが、人工物の中でもかなり自然に近いものであるでしょう。
高温・高圧をかけ、さまざまな化学技術のもとに作られる合成洗剤とは、かなり性質の異なるものです。
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昨日は洗濯指数についてお伝えしました。
春の陽気が気持ちよい季節になり、「今日はたまった洗濯物を片付けよう!」という人も多いでしょう。
洗濯したら、多分外に干すと思うのですが、花粉症の人は干し方に要注意!
今の時期はスギ花粉が大量に飛散している地域が多いです。
北海道と沖縄はスギ花粉はないのですが、そのほかは日本全国で花粉症に苦しんでいる人も多いでしょう。
この時期に洗濯物を外に干すと、花粉まみれになってしまいます!
室内に取り入れるときに、はたいているから大丈夫?
いえいえ、そんなことでは花粉は落ちないんですよ。
洗濯洗剤は消臭剤でおなじみのP&Gが実験したところによると、洗濯物を外にほして、取り入れるときにはたいても、80%の花粉が付着したままだったそうです。
花粉まみれのまま室内に取り入れて収納していることになりますね。
花粉が飛散する時期は、外で干すより室内での部屋干しをするほうが花粉の被害から衣類を守ることができますよ。
部屋干しをするときに、気になるのが生乾きのようなイヤな臭いですよね。
この臭いの原因は私たちの皮膚にいる常在菌です。
常在菌が衣類に残った皮脂などをエサにして繁殖し、嫌な臭いの原因になっています。
天日干しすれば殺菌されるのですが、外に干せば花粉の被害にあってしまう・・・
部屋干しのイヤな臭いを解消するには、洗うときにコツがあります。
洗濯機をまわすときに、半分に切ったレモンを洗濯ネットに入れて、一緒にまわしてみてください。
レモンに含まれるクエン酸には殺菌作用があります。
クエン酸が嫌な臭いの原因である雑菌を殺菌してくれます。
最近は香り付き柔軟剤を使う人が多いですが、柔軟剤には殺菌作用はありませんので、臭いの原因である常在菌は残ったまま。
嫌な臭いを芳香剤でごまかしているだけなんですね。
だから、芳香剤の効果が切れたら嫌な臭いがしてくるはずです。
部屋干しの嫌な臭い対策にはレモン(クエン酸)がおすすめです。
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全自動洗濯機ってほんとにラクチンですよね。
ボタンひとつで脱水まで完了。
でも脱水のときにひと手間かけるだけで、乾いたあとの手間が全然違うんですよ。
今日は、洗濯物のシワを防ぐ脱水のコツについてお伝えします。
ほとんどの人は脱水の時間って洗濯機にお任せじゃないでしょうか?
実は、ほとんどの洗濯機のコースに設定されている脱水時間は長すぎます。
洗濯機の言うとおり脱水していると乾いたときにシワが残りやすいんです。
脱水時間は洗濯機の設定より短めにするのがシワを防ぐコツです。
特にポリエステル製品は洗濯機で脱水せずに、バスタオルではさんで水分を取る手動脱水がおすすめ。
ある程度の水を残したまま干すほうが、水の重さで適度に生地が引っ張られるのでシワになりにくくなります。
アイロンがけもラクになりますよ。
全自動洗濯機の脱水時間は5~6分に設定されているものが多いようです。
でも、実際のところ、ほとんどの洗濯物の脱水時間は3分程度でOK。
3分以上の脱水は生地を傷めることにも繋がります。
洗濯物が乾きやすい夏場はもっと短くてもOKです。
1分くらいでも十分じゃないでしょうか。
あとは、できれば繊維の種類によって脱水時間を変えるマメさがあるとカンペキです。
シワや型崩れが気になる衣類は、脱水の途中で一時停止して取り出し、その他の衣類の脱水を続けます。
このとき脱水を続ける衣類も、一度ほぐしておくとシワになりにくくなります。
デリケートな衣類は脱水時間を短めにして調節したほうがいいですよ。
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ご自宅で洗濯するときに「取り扱い絵表示」は確認していますか?
洗濯機にまとめていれて、色落ちしたり、縮んだりというトラブルを経験したことありませんか?
「手洗イ」表示がある衣類も洗濯機のドライコースとかで洗っている方もいらっしゃると思いますが、今日は本当の手洗いの方法についてお伝えします。
この表示がついているものは手洗いします。
①色分け
色の濃いものは別に洗いましょう。
②大き目の洗面器にぬるま湯に洗剤をよく混ぜて溶かします。
※小さな洗面器を使うと、生地が揉まれたり、こすられたりして毛羽立ちが生じ、白っぽくなることがあります。
このとき、衣類に洗剤や水を直接かけないようにします。
水道水には塩素が入っているので、衣類の脱色の原因になります。水道水による脱色は修正が不可能なので気をつけてください。
また洗濯用の合成洗剤には蛍光増白剤が入っていることが多く、直接衣類にかけると、色ムラが起こる可能性があります。
③2~3分、押し洗いをします。衣類を揉んだり、こすったりしないようにしましょう。毛羽立ちの原因になります。
④すすぎのときも同じ水温で押し洗いします。このときも水道水を直接かけないようにしましょう。
直接かけると、その部分だけ色ムラが起こる可能性があります。
洗濯機ですすぎを行うときは必要以上の時間をかけないよう注意し、また、すすぎが終わったらすぐに水道を完全に止めましょう。
ただ、「手洗イ」表示のついている衣類は洗濯機は使わないほうが無難です。
お気に入りの衣類は無理せず、クリーニングに出すようにしてくださいね。
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掃除や洗濯に重曹を使うのがオススメ!
なんて記事をたまに目にしますが、これって本当でしょうか?
重曹が掃除や洗濯に使うといいよという人の根拠は重曹を水に溶かした水溶液がアルカリ性になるからです。
アルカリは、油脂の成分である脂肪酸と反応して一種の石鹸を作ります。
つまりアルカリと油汚れを反応させると石鹸になるという不思議なことが起こるんですね。
ということで、重曹はアルカリ性なので汚れを落としますよということだと思います。
しかし!実際のところ、重曹は洗濯に適したアルカリ剤ではありません。
というのも、洗浄に最も適したpHは9.0~10.5なのですが、重曹のpHはそれより下の8.2なんです。
重曹を足してその分粉石鹸を減らす、という方法を提唱する人もいますが、これも実は無意味。
重曹のpHは8.2というのは先ほどの通り。
洗濯用粉石鹸のpHは10くらいが普通です。
pH10の石鹸にpH8.2の重曹を混ぜると全体的なpHが下がるので石鹸の洗浄力が下がってしまいますね。
ネットにはいろいろな情報があふれていますが、その真偽を見極めるのは自分自身です。
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