ポリノジックもレーヨンと同じように木材パルプを使用して作られた再生繊維です。
ブラウスやワンピースなどに使用されることが多い素材です。
ポリノジックの特徴
- シルクのような光沢があり優雅
- ドレープ性に優れている
- 熱に強い
- 色落ちしにくい
- 親水性なので油汚れがすぐに落ちる
- ポリノジックのデメリット
レーヨンよりは水に強いのですが、水洗いした場合は縮んだり型崩れするというデメリットがあります。
シワになりやすいのもデメリットでしょうか。
ポリノジックの洗濯方法
ポリノジックを使用した衣類を家庭で洗濯する場合は、まず洗濯表示を確認してください。
水洗いが×になっていると、基本的に家庭では洗えませんよということです。
クリーニング店に出すべきですが、それでも自宅で洗濯する!という方は自己責任でお願いします。
ポリノジックを家庭洗濯するときのコツは短時間で終わらせること。
ぬるま湯に市販の中性洗剤を入れます。ポリノジックはアルカリにも耐性があるので、通常の洗剤でもOKです。
洗剤を溶かして軽く押し洗いします。
バスタオルで押すように水気をとります。
しっかり伸ばしてから干すようにしましょう。
ただしやわらかい素材なので強く引っ張ることは厳禁です。
失敗したくないお気に入りの衣類だけはクリーニングに出しましょう。
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スーツの裏地に使われることの多いキュプラ。
レーヨンと似た素材です。
レーヨンの原料が木材パルプであるのに対し、キュプラの原料はコットンリンターです。
コットンリンターとは、綿花を採取した後の綿実の表面に密生している2~6mmの繊維のことです。
出典 https://www.asahi-kasei.co.jp/fibers/bemberg/what/materials.html
キュプラとは「銅」の意味なのですが、名前の由来は製造方法によります。
原料を酸化銅アンモニア溶液に溶かし、これをギャーポンプで凝固液中に押し出す銅アンモニア法という製法によって製造されているので、「銅」を意味するキュプラと名づけられました。
キュプラの特徴
- 吸湿性、放湿性がある
- 静電気が起きにくい
- やわらかくしなやかで、ドレープ性がある
※ドレープとは「優美にまとわせる」という意味です。ダンスなどで回ったりした時に綺麗に拡がる性質がドレープ性です。逆にいうと「コシがない」素材ということになります。
キュプラのデメリット
シミがついたときにこすると毛羽立ちます。
キュプラ製品の洗濯方法
キュプラ素材の衣類をお持ちの方は洗濯表示を見てください。
このように水洗いができないものがほとんどです。
基本的にはクリーニングに出した方が無難です。
もし家庭で洗濯するのであれば、中性洗剤を使用し、30度程度のぬるま湯で手洗いが基本です。
すすぎのときも同じくらいの温度のお湯を使いましょう。
洗濯機は使わないほうがいいでしょう。
脱水はバスタオルで衣類を押えるようにして水分を取り、陰干しをおすすめします。
レーヨンほどではありませんが、キュプラも縮みに気を付けなければならない素材です。
お気に入りの衣類はクリーニングに出すようにしてくださいね。
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シルクに似た光沢・手触りが特徴のレーヨン。
上着の高級裏地として使われたり
婦人用肌着などにも使われています。
最近ではレーヨンのシャツも多いですね。
レーヨンは化学繊維の中の再生繊維の一種です。
紙と同じ木材パルプが原料となっています。
レーヨンは高価なシルクを人工的に作ろうとしてできた素材です。
レーヨンとは「光る糸」という意味なのですが
なかなかうまいこと言うな~という感じですね。
さて、今日はそんなレーヨンの特徴です。
レーヨンの特徴
※ドレープとは「優美にまとわせる」という意味です。ダンスなどで回ったりした時に綺麗に拡がる性質がドレープ性です。逆にいうと「コシがない」素材ということになります。
レーヨンのデメリット
レーヨンはとにかく水に弱い素材です。
水分を含むと糸が太くなり糸同士が引っ張る力が強くなるため縮みやすい素材です。
うっかり家庭で水洗いしたときには、大人サイズが子供サイズくらいまで縮むことがあるので注意です。
シワはアイロンで伸ばせますが、水に弱いのでスチームアイロンは厳禁です。必ず当て布をして、スチームは使わずに!
レーヨン素材は家庭での洗濯は難しいですね。
レーヨンを使った高価なシャツなどはクリーニングに出すことをおすすめします。
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ドレスやスカートの洗濯表示に
指定外繊維(テンセル)という表示を見たことありませんか?
なぜ「指定外」なのでしょうか?
衣料に縫い込まれている洗濯表示ラベルは、
家庭用品品質表示法という法律に基づいて
表示されています。
「指定外繊維」と表記されるのは、
対象となる繊維が比較的新しい繊維である為、
家庭用品品質表示法で決められていないからです。
柔らかな風合いでシルクのようなサラッとした特徴を持つテンセル。
テンセルはイギリスの総合メーカー・コートルズ社が開発した商標名です。
テンセルの製造方法
①木材パルプを溶剤に溶かしてフィルターでろ過
②不純物を取り除き、細かい穴から押し出して紡糸
テンセルは天然繊維素分子をそのまま生かしているため、天然繊維の中の精製セルロースというくくりになります。
オーストリアでも同じ精製セルロースがありますが、これはリヨセル(商標名)と言われます。
テンセルは、天然の繊維素分子をそのまま生かして作られているので、そのまま放っておくと微生物の働きによって分解されます。
化学繊維と違う点です。
テンセルは、エレガントなドレスをはじめ、カジュアルジーンズ、ホームテキスタイル、ユニフォーム、寝具、セーターなどいろいろな製品に利用されています。
テンセルの特徴
- ソフトな風合いで光沢感がある
- 湿潤時でも、強度が低下しない
- 吸湿性、速乾性が強い
テンセルのデメリット
- 水洗いで縮むことがある
- 濡れると少し硬くなる
- 摩擦によって白化しやすい
※白化とは衣類が部分的あるいは全体的に白くなること
テンセルの洗濯ポイント
裏返してきれいにたたみます
↓
大きめの容器に30℃以下の水いれ、洗剤を溶かします
↓
やさしく押し洗いします
脱水は、たたんだままの状態で タオルの間で軽く押さえて水気を取ります。
乾燥は、陰干ししましょう。
パンツやスカートなら吊り干し、ニットや型崩れしやすいものは平干しにします。
乾燥機は使わないほうがいいでしょう。
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ウールというのは羊の毛のこと。
私たちにとってすごく身近な素材ですね。
一般的なセーターやスーツ、ストールなどの編物のほか、敷物などの毛織物に使われています。
ウールは羊毛のことですが、メリノ種の羊の毛のことをいいます。
オーストラリア、ニュージーランド、フランスのメリノ種が有名です。
現在、世界中で飼育されている羊は約11万頭です。
そのなかで、もっともすぐれているのは、オーストラリアを代表するメリノ種の羊です。1頭からは、平均4・55キログラムの羊毛がとれます。
また、ウールは羊毛のほかに獣毛があります。
よく知られているのが、カシミヤ、モヘヤ、アルパカ、アンゴラなどを高級獣毛です。
動物の産毛(うぶげ)を使うことで、特有の柔らかい高級素材となります。
羊毛や獣毛類の毛の表面は鱗(うろこ)のような鱗片で覆われています。
髪の毛のキューティクルみたいなものです。
これをスケール又はセレーションと呼び、綿、網、麻などほかの天然繊維にはみられないウールの特徴の一つです。
ウールの特徴
- 熱伝導率が低いので、冬は暖かく、夏は涼しい
- 吸湿性に優れる
- 空気中の湿気を吸収し、水分が蒸発するときに気化熱を奪うため、夏は涼しく感じる
- 染色性が良く、色落ちしにくい
- 弾性が高く型くずれしにくい、しわになりにくい
- しわになっても、蒸気を当てると簡単に戻ります
ウールのデメリット
水洗いすると縮んで硬くなりフェルト状になります。
獣毛の種類
モヘヤ
シルクのような光沢があるモヘヤ。手触り滑らかで強度もあります。
紡績に特殊な技術を必要とする素材です。
カシミヤ
おなじみのカシミヤ。カシミヤ山羊の毛です。柔らかくて手触りもいいですね。
キャメル
ラクダの毛です。毛の色は、暗褐色で赤味を帯びています。この毛色は、漂白しても脱色できないので、そのままの色を使うか、濃色に染色して使います。
アルパカ
ラクダ科の動物。アルパカの97パーセントがファカヤ種で、残り3パーセントがスーリー種です。
スーリー種は年間約160トンしか生産できず、超高級素材です。
ラビット
うさぎの毛を利用する品種としては、アンゴラうさぎ、家うさぎ、野うさぎがあります。
高級素材として知られるアンゴラは光沢を持ち、軽く、暖かく吸湿性が良い素材です。ソフト感もあります。
フェルト化しやすい特徴があります。
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