枕の正しい掃除のやり方、お手入れ方法とは?
寝具のなかでもお手入れを忘れがちなのが「枕」。枕カバーは頻繁に洗濯するけど、枕本体のお手入れはしていないという方も多いのではないでしょうか。
髪の毛や頭皮などに直接触れる枕は、キレイに見えても汗や皮脂などで汚れています。
そのため、きちんと掃除しないと不衛生な状態に!
この記事では、枕の正しい掃除方法について解説します。
洗えない枕の種類や、汚れの対策なども一緒にご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1. そもそも枕のお手入れは必要なの?
就寝中、6~8時間ほど頭に触れている枕。その間に汗や皮脂汚れがたっぷりついてしまいます。
お仕事やお出かけから帰宅して、そのまま寝てしまうことはありませんか?
その場合、頭についた汗や皮脂汚れのほか、女性の場合は化粧や整髪料がそのまま枕に付着します。
そのまま付着した汚れを放っておくと、ダニの発生や黄ばみのもとに。
一方で、お風呂できちんと全身を洗えば問題はないのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、人間は寝るときも汗をかくため汚れがまったく付着しないわけではないんです。
枕に汗が付着した状態で放置すると、ダニの増殖や黄ばみ・カビの発生の原因になります。
以上の理由から、枕の掃除は必須です!
枕の掃除をして清潔に保つことで、頭皮などの皮膚を雑菌から守ったり、頭の嫌なニオイを抑えたりできるため、掃除は欠かさず行いましょう。
2. 洗える枕と洗えない枕を判別しよう
枕には、洗える枕と洗えない枕があります。洗えるかどうかを判断するために、まず枕本体の「洗濯表示」を確認しましょう。
洗濯表示について、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
洗える枕と洗えない枕の違いは、中身に使われている素材にあります。
それぞれの素材をご紹介します。
洗える枕は?
自宅で洗える枕に使われている素材には、以下のようなものがあります。
- パイプストロー
- ポリエステル
- ダウン
- コルマビーズ
- マルコビーンズ
パイプやビーズなどはプラスチック製の素材のため、比較的水に強く、洗える場合がほとんど。
ただし「水洗い不可」と表記されている場合があるため、上記でご紹介した素材でも、洗濯する前には必ず洗濯表示を確認しましょう。
「水洗い不可」の場合は、枕の取り扱いがあるクリーニング店へ依頼するようにしてください。
洗えない枕は?
自宅で洗えない枕には、以下のようなものがあります。
- そばがら
- 低反発ウレタンフォーム
- 細かいビーズ
- 羽毛
「そばがら」とは、ソバの実から中身を取った残りの部分のこと。
濡れると腐って劣化してしまう恐れがあるため、水洗いができない素材です。
また、低反発ウレタンフォームは、水に濡れると反発力を失ったり破れたりする恐れがあります。
細かいビーズは変形しやすいため、乾きにくくカビの原因にもなるので、注意しましょう。
その他、上記でご紹介した素材以外でも自宅で洗えない場合があるため、洗濯する前には必ず枕本体の洗濯表示を確認してください。
3. 正しい枕のお手入れ方法
清潔に長く使うために、自宅でできる枕の掃除方法についてご紹介します。
自宅の洗濯機に入らなかったり、「水洗い不可」と記載されたりする枕は、クリーニング店へ出しましょう。
洗える枕のお手入れ方法
先ほどご紹介した、洗える枕の掃除方法についてご紹介します。
■準備するもの
- 手洗いの場合:洗面器・ゴム手袋・液体洗剤
- 洗濯機の場合:液体洗剤・洗濯ネット
枕を自宅で洗うには、洗濯機か手洗いの2通りの方法があり、枕が洗濯機に入らない、または破損したり洗濯に失敗したりする不安がある場合は、手洗いしましょう。
枕の洗い方
自宅でできる枕の洗い方について、洗濯機を使用する場合と、手洗いで洗う場合の手順をご紹介します。
どちらも、枕本体から枕カバーを外しておきましょう。
■手洗いで洗う場合
必要なものを準備したら、以下の手順に沿って洗いましょう。
- 汚れが気になる部分に、あらかじめ中性洗剤をつけておく
- 洗面器に、ぬるま湯をためて、液体洗剤を混ぜる
・殺菌作用があるため、手を入れても熱くないぬるま湯が望ましい
・手が荒れる可能性があるため、ゴム手袋を着用しましょう - 汚れが気になる一部分、または全体を洗面器に入れて約2〜3回押し洗いする
・型崩れや摩擦を防ぐため、擦ったり揉んだりせず、押し洗いをしましょう - 何度か水を入れ替えて押し洗いしながらすすぐ
・泡や水のにごりがなくなるまで、何度か水を入れ替えながら押し洗いとすすぎを行う - すすぎが終わったら、軽く絞って水気を切り、干す
■洗濯機で洗う場合
水洗いができ、かつ枕の素材が丈夫なプラスチックなら、洗濯機でも洗えます。
ただし、洗濯機の中に入らなかったり、縫い目がほつれて中身が出そうだったりする場合は、手洗いで洗いましょう。
必要なものを準備したら、以下の手順に沿って洗いましょう。
- 汚れが気になる部分には、あらかじめ中性洗剤をつけておく
- 枕を洗濯ネットに入れ、洗濯機の中へ入れる
- 弱水流で洗うコース(手洗いコースなど)で洗う
・枕の型崩れや破損を防ぐため、弱水流でやさしく洗いましょう - 脱水するときは一番力が弱い設定にして約1分間行う
- 完了したら洗濯機から出し、洗濯ネットから枕を取り出して干す
枕の干し方
枕を洗ったあとは、きちんと乾燥させることが大切です。
枕の干し方にはいくつかポイントがあるので、手順をおさえてしっかりと乾かしましょう。
- 枕の形を整える
・型崩れしていたら、優しくもみほぐしたり、手で叩いて均一にならしたりして形を整えます - 風通しのよい日陰で平干しをする(洗濯表示に記載された方法で干す)
・洗濯バサミで吊るすと、跡がつきやすいためおすすめしません
・生乾きはカビやダニの原因になるため、長時間かけて完全に乾かします - 枕の一番厚みのある部分をにぎり、手に水分がつかなくなるまで乾かす
- しっかり乾かした上で、余裕があればさらに乾燥機にかける
・乾燥機にかけると、中の湿気が飛んでより水分がなくなり、ふんわりと仕上がります
洗えない枕のお手入れ方法
洗えない枕の掃除方法には、以下があります。
- 日光にあてて干す
- 布団クリーナーを使う
- クリーニング店へ依頼する
自宅に布団クリーナーがあれば、枕にも効果的です。
クリーナーに、寝具を温めながら殺菌する「UVランプ」機能があれば使用しましょう。
そのような機能がない場合は、できる限り天日干しをし、しっかり日光に当ててからクリーナーをかけるとさらに効果的。
日光には殺菌効果があり、湿気もなくせるため、当てるだけでもある程度清潔になります。
日光に当てても問題がない素材なら、天日干しをしましょう。
4. 枕のお手入れ頻度はどのくらい?
枕本体のお手入れは、年に2回程度の洗濯が推奨されています。
ただし、カビの発生を防ぐために、梅雨の時期は避けましょう。。
夏場に朝起きたら汗をたくさんかいていた!という場合は、その日のうち、またはできるだけすぐに洗うことをおすすめします。
5. 枕カバーを使うのはとても大切
普段から、枕カバーを使っていますか?
つけ外しが大変だからと、使っていない方もいるかもしれませんが、枕カバーには以下の大切な役割があるため必ず使用するようにしましょう。
- 枕本体を汚れから守る
- 頭皮への肌触りをよくする
- 通気性をよくし、ムレやすさを抑える
- デザインを変える
また、枕カバーは頭皮に直接触れるため、夏は2〜3日に1回、秋から春は1週間に1回の洗濯がおすすめ。
ただし、朝起きたら汗をたくさんかいていた!という場合は、その日のうちに洗い清潔な状態を保ちましょう。
6. 枕は汗や菌でいっぱい!?そのため定期的にお手入れを!
枕の正しい掃除方法についてご紹介しました。
枕は頭皮に直接触れるため、実は私たちが思っている以上に汚れている可能性があります。
手洗いまたは洗濯機でしっかり洗い、清潔に保ちつつ、枕自体を長持ちさせましょう。
水洗いできない枕でも、天日干しや布団クリーナーだけで、十分な効果が得られます。
さらに、クリーニング店に依頼すれば、型崩れせずにキレイに洗濯できるため安心です。
水洗いができる枕でも、「きちんと乾かせるか?」「正しい洗濯方法で洗えるか?」と不安な場合は、
無理をせず、洗濯のプロであるクリーニング店へ相談しましょう。