テンセルの特徴とメリット、デメリットについて|繊維の種類と特徴
ドレスやスカートの洗濯表示に
指定外繊維(テンセル)という表示を見たことありませんか?
なぜ「指定外」なのでしょうか?
衣料に縫い込まれている洗濯表示ラベルは、
家庭用品品質表示法という法律に基づいて
表示されています。
「指定外繊維」と表記されるのは、
対象となる繊維が比較的新しい繊維である為、
家庭用品品質表示法で決められていないからです。
柔らかな風合いでシルクのようなサラッとした特徴を持つテンセル。
テンセルはイギリスの総合メーカー・コートルズ社が開発した商標名です。
テンセルの製造方法
①木材パルプを溶剤に溶かしてフィルターでろ過
②不純物を取り除き、細かい穴から押し出して紡糸
テンセルは天然繊維素分子をそのまま生かしているため、天然繊維の中の精製セルロースというくくりになります。
オーストリアでも同じ精製セルロースがありますが、これはリヨセル(商標名)と言われます。
テンセルは、天然の繊維素分子をそのまま生かして作られているので、そのまま放っておくと微生物の働きによって分解されます。
化学繊維と違う点です。
テンセルは、エレガントなドレスをはじめ、カジュアルジーンズ、ホームテキスタイル、ユニフォーム、寝具、セーターなどいろいろな製品に利用されています。
テンセルの特徴
- ソフトな風合いで光沢感がある
- 湿潤時でも、強度が低下しない
- 吸湿性、速乾性が強い
テンセルのデメリット
- 水洗いで縮むことがある
- 濡れると少し硬くなる
- 摩擦によって白化しやすい
※白化とは衣類が部分的あるいは全体的に白くなること
テンセルの洗濯ポイント
裏返してきれいにたたみます
↓
大きめの容器に30℃以下の水いれ、洗剤を溶かします
↓
やさしく押し洗いします
脱水は、たたんだままの状態で タオルの間で軽く押さえて水気を取ります。
乾燥は、陰干ししましょう。
パンツやスカートなら吊り干し、ニットや型崩れしやすいものは平干しにします。
乾燥機は使わないほうがいいでしょう。