綿の特徴とメリット、デメリットについて|繊維の種類と特徴
植物繊維の代表である綿(コットン)の特徴についてお伝えします。
綿は、吸水性が高いので、タオルやTシャツなど水分を吸収させるための素材として多く使われているおなじみの素材です。
綿は多くの衣類に使用されています。ジーンズなどが代表的です。
綿の歴史
綿の原産はインドですが、アラビア商人が西方へと伝え、イタリア、スペイン経由してヨーロッパ各地に広がりました。5,000年以上も前から使われている素材です。
日本には平安朝初期に中国から貢物として贈られてきたのが最初らしいです。
現在日本における衣料用繊維の約4割は綿が占めています。
綿の特徴
■肌ざわりが良い
■清涼感がある
■染色性に優れ、染めやすい
■水、アルカリに強い
綿のデメリット
■縮みやすい
中空繊維のため、水分を含みやすく、体積が増えます。それが乾燥すると以前より縮む性質があります。
■毛羽立ちやすい
着用や洗濯など摩擦によって毛羽立ちやすい。
綿の構造
綿はきわめて微細な繊維で吸水性が高いので、綿の内側と外側で温度の差ができると、内側の水分を吸い取って、外側へ発散する性質があります。
そのとき熱も奪うため、すずしく感じます。
汗をかいたときに、汗を発散させようとするときに涼しく感じますね。
通気性もよいので夏にはぴったりの素材です。
しかし、綿は夏に涼しく着られるだけでなく、実は保温性にも優れているのです。
綿は繊維の中心部がマカロニのように空洞になっているので、熱が伝わりにくく放出されにくい特徴を持っています。
また、綿繊維には「より」があり、布地を起毛したり、パイルを立てたりすることで、繊維内に空気をたっぷり含ませることができます。
布地を起毛するとはこんな感じ
パイルを立てるとはこんな感じ
衣類の保温性は布地が含んでいる空気量によって決まります。
綿は空気を含むことができるので、冬にも暖かく着られるのです。