クリーニングの洗い方や工程について解説

UPDATE:2022.04.21
クリーニングの洗い方や工程について解説

注文すると、大切な衣類をキレイに洗ってくれるクリーニング店。

普段、どのように洗ってくれているのか気になったことはありませんか?

実は衣類や衣類についた汚れの種類によって洗い方を使い分けているのです。

例えば、洗濯表示を見たときに「水洗い不可」と記載されている衣類の場合、水洗い不可にもかかわらず洗濯機で洗うと、縮んだり色落ちしたりして大切な衣類が台無しに!

しかしクリーニング店なら、水洗い不可の衣類でも失敗することなく洗濯できます。

ほかにも職人が手作業で行う工程や複数回にわたって行われるチェックなど、クリーニング店では色々な工夫が凝らされています。

今回は、クリーニング店での洗い方や、衣類がキレイになるまでの工程をご紹介します。

1. クリーニング店での洗い方は4種類

衣類に付く汚れにも種類があり、主に「油溶性」「水溶性」に分かれます。
クリーニング店では汚れの種類別に最適な方法で洗濯してくれます。

クリーニング店で行われている洗濯方法は主に4種類。
4種類の洗濯方法について、それぞれの特徴や落としやすい汚れについて見ていきましょう。

ドライクリーニング

主に水ではなく特殊な溶剤で汚れを落とす洗濯方法です。

衣類の中には、水で洗うと縮んだり色落ちしたりする衣類があります。
自宅で、洗濯表示に「水洗い不可」と記載された衣類を誤って洗濯機で洗ってしまい、衣類が縮んだという経験はありませんか?

水洗いができない衣類は「ドライクリーニング」で洗濯します。

ドライクリーニングは水をメインに使わない代わりに、石油や塩素でできた特殊な溶剤で洗います。
特殊な溶剤は市販では売っていないため、自宅でドライクリーニングはできません。
水洗いできない衣類は必ずクリーニング店へ持っていきましょう。

ドライクリーニングは水洗いでは落としにくい皮脂・ファンデーション・ボールペンといった油溶性の汚れに効果的。

しかし、水洗いできない衣類にもジュースや汗のシミなど水溶性の汚れが付くことがあります。
水溶性の汚れを落とすために、実はドライクリーニングでも少量の水を使用しており、油溶性の汚れに効果のある溶剤に水を少量混ぜ、水溶性の汚れにも対応できるようにしています。

ドライクリーニングにおすすめの衣類は、スーツ・コート・ネクタイ・ウール素材などの水洗いできない衣類や、動物性素材が使われた衣類などです。

ウェットクリーニング

手洗い

職人による繊細な技術で水洗いする洗濯方法です。

水洗いはジュースや汗のシミなど水溶性の汚れを落とすのに効果的。

水洗いなら家庭の洗濯機でもできるのでは?と思うでしょう。
しかしクリーニング工場のウェットクリーニングは、職人の手によって施される水洗いのことを指します。

具体的には大きなドラムがついた洗濯機を使った洗濯や、特殊な洗剤や保護剤を使った洗濯が行われます。
そのためウェットクリーニングは、クリーニング工場でしかできない洗濯方法といえるでしょう。

ウェットクリーニングは通常、水洗いができる衣類を洗濯する方法ですが、ドライクリーニングで落ちなかった汚れを落とすときにも使われます。

ドライクリーニングで使う溶剤には、水溶性の汚れが落とせるよう多少の水を混ぜていますが、それでもうまく落ちない場合も。

そこで、水溶性の汚れに効果的なウェットクリーニングの出番です。
「水洗い不可」の衣類を水洗いするため、衣類にダメージを与えないように洗う必要があるので、非常に高度な技術力が要求されます。

ランドリー

水に対し強い耐久性がある衣類を洗浄力が高い洗剤とパワフルな洗濯機で洗う洗濯方法です。

ランドリーで使われる洗濯機は洗濯する衣類によって水温を調節でき、かつ大量の温水で洗濯します。
そのため強力な洗浄効果と殺菌効果があり、ワイシャツやシーツなど、皮脂汚れが付きやすい衣類でもしっかり汚れを落とすことができます。

しかし、ランドリーで洗濯する衣類の中には、水洗いすると色落ちするものも。
その場合、あらかじめ仕分けておき色落ちしないよう配慮しながら洗濯します。
そのため、家庭で洗うよりも色落ちするリスクが低いといえるでしょう。

各工場で独自に調合された特殊な溶剤を使うことが多く、この溶剤が使われるのもランドリーの強みといえます。

特殊クリーニング

ここまでご紹介した3種類の方法で洗濯できない衣類に用いられるのが「特殊クリーニング」。

例えば、和服、革製品や毛皮製品などが当てはまります。またカーペットやマットといった家庭用の洗濯機に入らないのも「特殊クリーニング」の対象です。

すべてのクリーニング工場が対応できるとは限らないため、事前に対応の可否を確認してからお店へ持ち込むことをおすすめします。

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2. クリーニングの注文から出来上がりまでの工程

クリーニング店で受付をしてから衣類の受け取りまでの行程を見ていきましょう。
普段私たちが見ることのできない受付以降の工程はどのようになっているのでしょうか?

受付・カウンターチェック

衣替え時のまとめ洗いや「水洗い不可」の衣類、洗濯に失敗したくない大切な衣類があれば、お近くのクリーニング店へ持っていきましょう。

預けるときには、預けた衣類の種類や点数を忘れないように受付で渡された引換券を引き取り日まで大切に保管します。

衣類の分類・ポケットの確認

受付カウンター

スタッフがお客様から受け取った衣類を点検します。
ポケットの中にゴミや物が入っていないか確認し、衣類の洗濯表示や素材を確認して「ドライクリーニング」「ウェットクリーニング」「ランドリー」「特殊クリーニング」のうちどの方法で洗濯するのか仕分けます。

前処理

メインのクリーニングを行う前に、汚れが特にひどい箇所は汚れが落ちやすいように、あらかじめ染み抜きをします。

特殊な染み抜き剤をつけて、ブラシで叩いたり優しくこすったりしてていねいに落とします。

クリーニング

「1. クリーニング店での洗い方は4種類」でご紹介した洗濯方法の中から、衣類別に最適な方法で洗濯します。
必要に応じて衣類への糊付けや特殊加工もこの段階で施されます。

クリーニング店で使われる洗濯機は、家庭用洗濯機とは異なり以下のような特徴があります。

  • 一度に大量の衣類が洗濯できる
  • 汚れを落としやすい温水と大きなドラムのおかげで洗浄力が高い
  • 大量の衣類をかき回して洗浄するため、耐久性に優れている
  • 衣類にあわせて最適な洗濯方法を実行できる

染み抜き・再洗い

洗い上がりを確認し、汚れが残っていた場合は再び洗濯機で洗濯します。
洗濯機では落ちない汚れは手作業でていねいに染み抜きをします。

乾燥・仕上げ

アイロン

次に、洗ったばかりの衣類を素材ごとに適切な方法で乾燥します。

クリーニング店で使われる乾燥機は種類が豊富。大量の衣類を一度に乾かせる通常の乾燥機のほかに、ハンガーにかけたまま乾かせる機種や短時間で乾燥できる蒸気式の機種などさまざまです。

自社工場で洗濯する場合、多くは乾燥後に職人がアイロンを使った手作業で仕上げを施します。
例えば、ワイシャツなら折り目をつけパリッとした清潔感のある仕上がりにしてくれますよ。

検品・補修・包装

お客様へお渡しする前に最終点検をします。

この段階でボタンや糸のほつれがあった場合は補修し、最終点検が終わった衣類に不織物カバーをかけて、クリーニング店へ運びます。

お渡し

お渡し

クリーニング店で、洗いあがった衣類をお客様へお渡しします。

このときに、気になっていた汚れは落ちているか?預けた衣類に間違いがないか、お客様に確認をします。

衣類を受け取った際についている、不織布カバーは、あくまでお渡しまでのホコリ除けのために被せているので、被せたままでは風通しが悪くカビが発生する可能性があります。
持ち帰ったらなるべく早めに外すようにしてくださいね。

3. 各工程で最適な方法を選ぶ丁寧なクリーニング

クリーニング店では、衣類の素材や汚れによって洗い方を分け、丁寧にクリーニングしてくれます。
クリーニング工程や洗い方を知っていると、店頭での相談がしやすくなりますよ。

安心して任せられるクリーニング店をお探しの方には、宅配クリーニング「RE:KURI(リクリ)」がおすすめ。
宅配クリーニングリクリでは、預ける衣類に対して気になるポイントや特に落として欲しい汚れなどを細かく記載できる「オーダーシート」があり、自社工場で「オーダーシート」の内容とプロによる判断に基づき、衣類ごとに最も適切な方法で洗濯してくれます。
もし工場において疑問点や気になる点があった場合、スタッフからお客様へ連絡することもあるという徹底ぶり!
預けた衣類を洗濯前と洗濯後でしっかり検品してくれるので安心です。

自宅では洗いにくいものは、ぜひプロに任せて綺麗にしてもらいましょう。

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