洗濯で柔軟剤を使わないとどうなる?メリットとデメリットを解説
毎日の洗濯で柔軟剤を使っていくうちに、お肌のトラブルや違和感を覚えて、「柔軟剤を使わない洗濯に変えたい」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、柔軟剤の特徴から、柔軟剤を使わないメリットやデメリット、洗濯方法まで詳しく解説します。
毎日何気なく柔軟剤を使用している方はもちろん、肌トラブルなどを抱えて柔軟剤の使用に疑問を抱いている方は、ぜひ参考にしてください。
1. 柔軟剤の特徴や役割を解説
柔軟剤は油の膜で繊維をコーティングし、毛玉やホコリ汚れを吸着したり、静電気を抑え、肌触りを良くしてくれたりなど、さまざまな特徴があります。
「毎日の洗濯に柔軟剤は必要なの?」と思う方も多いかもしれませんが、柔軟剤を使用しなければ汚れが落ちないというわけではなく、使用するかどうかはご自身の好みです。
柔軟剤を使うとふわふわに仕上がるように感じますが、汚れだけではなく水弾きも高まるため、生地によって肌触りが硬く感じたり吸水性が低くなったりすることもあります。
このように柔軟剤を使うことでのデメリットもあり、使わない方が良いと言われることも多いのが現状です。
柔軟剤のメリットやデメリットを知って、必要性に応じて使い分けるとよいでしょう。
2. 洗濯で柔軟剤を使わない4つのメリット
柔軟剤は「あまり使用しないほうがよい」という意見もありますが、実際のところ洗濯で柔軟剤を使わないメリットはどういったものがあるのでしょうか?
ここからは、柔軟剤を使用せずに洗濯をするメリットについて、詳しく解説します。
メリット1.柔軟剤による肌荒れを防げる
柔軟剤には肌への刺激が強い「界面活性剤」が含まれています。界面活性剤は人によっては肌荒れやかゆみを引き起こしてしまうため、柔軟剤を使用しないことでその肌荒れを防げます。
特に、肌が敏感な方や肌の弱い赤ちゃんに対して、柔軟剤を使用することで皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
また、よい香りを付けたいという方は、使用量より多く入れている場合もあるでしょう。
使用量より多く柔軟剤を使ってしまうと、洗濯しても成分が生地に残ってしまい肌かぶれの症状を強めてしまう可能性があります。
柔軟剤を使用する際は、柔軟剤のパッケージに記載されている使用量を守り、頻繁に使用する衣類やタオルなどには、できるだけ柔軟剤を使用しないようにしましょう。
メリット2.柔軟剤費用の節約になる
洗濯で柔軟剤の使用を控えると、その分費用を節約できます。柔軟剤は洗剤よりも価格が高いものが多く、洗剤と柔軟剤の二つを使い続けていると、経済面への負担が大きくなります。
柔軟剤を使用しなければ、購入する手間も省けて節約につながるほか、ゴミも増えません。節約したい方には大きなメリットといえるでしょう。
メリット3.素材によっては劣化を防げる
柔軟剤には肌触りをよくして、ふんわりさせる効果がありますが、その反面、タオルなどの場合は吸水性を落としてしまったり、羊毛やシルクなどの素材では、型崩れなどが起きてしまったりする場合があります。
柔軟剤を使用しないことで劣化を防ぎ、吸水性を維持できるので、吸水性が重要なタオルは快適に長く使えるようになります。
メリット4.洗濯機や洗濯槽を清潔に保てる
柔軟剤を使用すると、洗濯機や洗濯槽にも付着し、汚れが蓄積してしまいます。その結果、雑菌が繁殖し、臭いの原因になってしまうことがあります。
毎日の洗濯で柔軟剤を使用しなければ、洗濯機や洗濯槽のお手入れもラクになります。
洗濯機や洗濯槽の掃除が面倒な方や、きれいな状態を保ちたい方は、柔軟剤の使用は控えたほうがよいでしょう。
3. 洗濯で柔軟剤を使わない3つのデメリット
柔軟剤を使用しないメリットは意外にたくさんあることが分かりましたが、逆にデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
次は、洗濯で柔軟剤を使わないデメリットを3つご紹介します。
デメリット1.洗濯物の嫌な臭いが残る
柔軟剤には衣類によい香りをつける効果があるため、柔軟剤を使用しないと、洗濯物の臭い残りを感じやすくなります。
特に、洗濯物が乾きにくい梅雨シーズンや冬には、嫌な臭いが残りやすくなります。
これまで、柔軟剤特有の香りで嫌な臭いを感じずに満足していた方にとっては、大きなデメリットと言えます。
デメリット2.静電気が発生しやすくなる
繊維をコーティングする役割がある柔軟剤を使用しない場合、摩擦による静電気が発生しやすくなります。
また、コーディング効果から衣類に花粉が付着するのを防ぐこともできるため、静電気や花粉を防ぎたい方にとってはデメリットといえます。
花粉症の方や、静電気が苦手で少しでも防ぎたい方は柔軟剤を使用したほうがよいかもしれませんね。
デメリット3.衣類が硬くなりやすい
柔軟剤を使用しない場合、衣類が硬い仕上がりになります。
普段の洗濯で柔軟剤を使用すると、衣類がコーティングされ、ふわふわで肌触りもよくなりますが、柔軟剤を使用しない場合は繊維が絡み合いゴワつきが出てしまいます。
そういった場合は、水を多めに入れて洗濯することで、洗濯物同士がこすれるのを抑え、生地の繊維が倒れにくくなり、洗剤だけでも柔らかく仕上げられます。
4. 柔軟剤を使わずに洗濯する方法
柔軟剤を使用しないと衣類がゴワゴワすることがありますが、洗濯のやり方次第ではゴワつきを防いで柔らかく仕上げることができます。
ここからは、柔軟剤を使わずに洗濯するコツをご紹介します。
衣類の素材を確認して洗濯ネットに入れる
まずは、洗濯物を洗濯ネットに入れることがポイントです。
例えばタオルの場合、生地表面には「パイル」というループ状の糸が織り出されています。
ふんわり感を保つためには、パイルを潰さないように洗濯することが大切です。
洗濯ネットに入れて洗濯することで、タオルのパイルのループが潰れにくくなります。
型崩れしやすい服や傷んでほしくない服なども、できるだけ洗濯ネットにいれて洗濯するようにしましょう。
洗剤を入れすぎないようにする
汚れをしっかり落としたいときや、臭いを消したいときに、洗剤を多く入れてしまう方も多いかもしれません。
しかし、洗剤を入れすぎるとすすぎ残しが起こり、その結果、衣類がゴワついたり、雑菌が繁殖して臭いの原因にもなったりしてしまいます。
反対に、洗剤が少なすぎても、汚れがしっかり落ちずに嫌な臭いの元にもなってしまいます。
洗濯するときには、衣類の量にあった洗剤を入れて洗濯するようにしましょう。
柔軟剤の代わりにクエン酸を少量入れる
クエン酸には弱アルカリ性の洗剤を中和する作用があり、柔軟剤の代わりにクエン酸を少量入れることで洗濯物がふんわり仕上がります。
クエン酸は水40Lに対して小さじ1杯ほどです。
すすぎのタイミングで洗濯槽の中へ直接入れるようにしましょう。
5. 柔軟剤を使わないときの干し方のコツ
柔軟剤を使用せずに衣類をふんわり仕上げるためには、干し方にもちょっとした工夫が必要です。
ここからは、柔軟剤を使わないときの干し方のコツをご紹介します。
洗濯時に潰れた生地の繊維を立ち上がらせる
衣類を洗濯したら、洗濯によって潰れた生地の繊維を立ち上がらせてから干すようにしましょう。
干し方は、脱水まで終わった洗濯物を両手で広げ、上下に10回ほど、バサバサと大きく振るだけでOKです。
干すときに、このひと手間を加えることによってシワを防ぎ、衣類やタオルがふんわり仕上がります。
洗濯物を干す時間は短くする
洗濯物を干す際は、なるべく干す時間を短くすると洗濯物がふんわり仕上がります。
特にタオルの場合は、長時間日光に当ててしまうと乾ききってしまい、タオルがゴワついた状態になってしまいます。
風通しの良い場所で、できれば陰干しするのがおすすめです。
天日干しの場合は、3時間程度を目安にしましょう。
6. 柔軟剤を使わない洗濯は使い分ける!
柔軟剤にはデメリットも多く、使用を控えたいと思う方もいるかもしれませんが、絶対に使用しないほうがいいというわけではなく、衣類の素材や状況に応じて使い分けることが大切です。
以下の素材は、柔軟剤の使用を控えた方がよいでしょう。
- タオル
- ナイロン製の衣類
- マイクロファイバー
- 布マスク
- ベビー服
- 撥水性や耐火性、防水性の高い衣類
布マスクは、柔軟剤を使うことで柔らかくなりすぎてしまい型崩れしてしまいます。
また、柔軟剤の薬剤がマスクに残ることで、吸水性が落ち機能性が下がったり、肌荒れの原因になったりするので、柔軟剤の使用はあまりおすすめしません。
反対に、柔軟剤を使用したほうがいい衣類は以下の通りです。
- ジャケットなどの上着
柔軟剤にはコーティングする役割があるため、静電気や花粉などの付着を防ぐので、外気に触れる上着類にはおすすめです。
また、ツヤや潤いを与える効果もあるので、ワイシャツやブラウスにも柔軟剤を使用することで、風合いを残したまま洗うことができます。
7. 面倒なときはクリーニングにおまかせ!
ここまで柔軟剤を使用しない洗濯方法や干し方をご紹介しましたが、「柔軟剤を使わない洗濯は少し面倒…」と思う方には、クリーニングがおすすめです。
クリーニング店に出すと、1点1点丁寧な洗濯をしてくれますし、自宅ではできないようなきれいな仕上がりが実現できます。
シミ抜きや消臭などにも対応しているため、自宅で時間をかけてシミ抜きをする必要もなく時短にもなりますね。
また「クリーニング店に行く暇がない」という方は、宅配クリーニングを利用するという方法もあります。
クリーニングの依頼から受け取りまでを自宅で完結できるため、仕事で忙しい方や育児で外出しにくい方は、ぜひ宅配クリーニングも検討してみてはいかがでしょうか?