制服(学生服)は自宅でクリーニングできる?汚れの種類別の洗濯方法

学生服など毎日着ることが多い制服は、汗や皮脂汚れ、食べこぼし、ホコリなどの汚れがたくさん付着しています。
日々の汚れが蓄積すると、カビやダニが発生しやすく不衛生な状態になりやすいです。そのため、清潔さを保つためにも定期的な洗濯がおすすめ。
そこで、この記事では自宅でもできる学生服の洗濯方法を、汚れの種類別にご紹介します。
洗濯する前に確認するポイントや、生地が傷まない干し方、アイロンがけでピシッと仕上げる方法も併せて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 学生服は自宅で洗えるの?洗う頻度はどれくらい?
自宅でも学生服を洗うことができるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
学生服は、「洗濯表示」タグを確認して「手洗いマーク」や「洗濯機マーク」が記載されていれば自宅でも洗うことができます。「水洗い不可」と記載されていたら水洗いができないため、クリーニング店へ依頼しましょう。
また、学生服を洗う頻度は月1回程度が望ましいです。
頻繁に学生服を洗ってしまうと「テカリ」の原因になるので、汚れがひどい場合を除いては控えましょう。どうしても汚れが気になる場合、部分洗いで対応してください。
ただし、夏場は気温が高くなり、汗がたくさん付着したままだと雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、ワイシャツ以外の夏場の学生服は、1週間に2、3回洗濯して清潔さを保ちましょう。
2. 学生服を自宅でクリーニングする前に確認するポイント

ここでは、学生服を自宅でクリーニングする前に確認すべきポイントについて見ていきましょう。
洗濯表示のタグの見方などもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
洗濯表示のタグを確認する
まず最初に確認する「洗濯表示タグ」。この洗濯表示を見ることで、自宅で洗えるのか、洗濯機で洗えるのか、アイロンが使えるのか、ドライクリーニングに出せるのかなどが分かります。
中でも、制服を自宅で洗濯をする前に確認すべきなのは「自宅で洗えるかどうか」というマークです。洗濯表示の中に以下のマークがある制服は、自宅で洗濯することができません。

「洗濯禁止」の表示がある制服は無理をして自宅で洗わず、クリーニング店に任せましょう。
洗濯機で洗えるか確認する
洗濯表示を確認し「家庭での洗濯禁止」のマークがなければ、次に「洗濯機で洗えるかどうか」を確認しましょう。
洗濯表示に以下のような表示があれば、自宅で洗濯機を使って洗濯ができます。




桶のような形の中に書かれている数字は、洗濯機で洗える液温の限界です。例えば、「70」であれば洗濯機の液温70度を限界として洗えるという意味になります。
また、桶の下に線があるかないかで、どのような強さで洗濯をすればよいかが分かります。
- 桶の下に線がない…通常の強さ
- 桶の下に1本線がある…「線なし」よりも弱い
- 桶の下に2本線がある…「線なし」よりも非常に弱い
桶の下の線が増えるほど、やさしく洗う必要があるという意味です。桶の下に2本線がある場合は、洗濯機の手洗いコースなどで洗うことをおすすめします。
手洗いで洗えるか確認する
洗濯機で洗えるというマークがあれば洗濯機で洗えるので手軽ですが、中には以下のようなマークがついている場合もあります。

上記は、洗濯機よりも手洗いを推奨するマークですので、できるだけ手洗いで洗うようにしましょう。
ボタンのほつれやポケットの中身を確認する
最後の事前確認として、制服の「ボタンのほつれ」や「ポケットの中身」も忘れずに行いましょう。
ボタンがほつれたまま洗濯機で洗濯した場合、洗濯中に外れてしまいボタンを紛失する可能性があります。
また、ポケットの中にティッシュが入ったまま洗濯機で洗ってしまうと、制服や他の洗濯物の全体にティッシュが細かくこびりついてしまい、再度洗濯しなければならないことに。
ボタンやポケットの中身は確認を忘れることが多いので、毎回必ずチェックする習慣をつけましょう。
3. 自宅でできる!学生服を上手にクリーニングする方法

実際に学生服を自宅で上手にクリーニングする方法について詳しく説明していきます。
汗や皮脂汚れを落とす方法
まずは、学生服に付いた汗や皮脂汚れを落とす方法を、「洗濯機」の場合と「手洗い」の場合に分けてご紹介します。
汗や皮脂汚れを落とす手順(洗濯機の場合)
まず、「洗濯機」で学生服を洗濯する手順からご紹介します。
手洗いより手間はかかりませんが、ていねいに扱わないと型崩れや生地を傷める原因になるので注意してください。
- ボタンやファスナーを閉めて裏返しにし、洗濯ネットへ入れる
- 学生服の生地を傷めないよう水温は30度くらいで、「ドライコース」や「手洗いコース」で洗う
- 洗濯機の脱水時間を30~60秒間に設定し、脱水する
洗濯ネットへ入れるときには、襟のカフスは外しておきましょう。また、肌に近い学生服の裏側は汗が付きやすいので、必ず裏返すようにしてください。
注意しなければいけないのは、学生服は色落ちする場合があるので他の衣類とまとめ洗いはせず、単独で洗う必要があるということ。また、長時間の脱水は学生服のシワの原因になるので、脱水時間は1分以内を目安に設定しましょう。
もし部分的に気になる汚れがある場合は、事前に手洗いで部分洗いをしておくことをおすすめします。
汗や皮脂汚れを落とす手順(手洗いの場合)
次に、「手洗い」で学生服を洗濯する手順をご紹介します。
やさしく洗うことができるので、型崩れや生地の傷みが気になる方は手洗いでの洗濯がおすすめです。
- ボタンやファスナーを閉めて襟のカフスを外した後に裏返しにし、形を整える
- 洗面器に30~40度くらいのぬるま湯を入れて中性洗剤を混ぜる
- 学生服を入れて1着ずつゆっくり押し洗いする
- 水の中の泡や黒っぽい汚れがなくなるまで、洗面器の水を入れ替えてすすぐ
- 上から押して脱水する
手洗いするときには、もみ洗いやこすり洗いは厳禁。生地を傷めたりシワができたりするので避けましょう。また、脱水を行うときは、シワになるので絞らないように。
汗や皮脂汚れといえば、学生服の下に着るワイシャツにも付着しやすいです。
ワイシャツの汚れの落とし方について、以下の記事で詳しくご紹介していますので、併せて読んでみてください。
【汚れの種類別】自宅でできるワイシャツのクリーニング方法
つかみ洗い(セーターの袖、シャツの襟元に最適)
汗や皮脂汚れの中でも、特に汚れが激しい部分が「袖」や「裾」「襟元」です。
特に、制服の襟元は皮脂汚れが激しく、肌とこすれることでさらに汚れが繊維の奥に入り込んでしまい、通常の洗濯ではなかなか取れなくなってしまいます。
このように汚れやすい箇所の洗濯に向いている手洗い方法が「つかみ洗い」です。
つかみ洗いは以下の手順で行います。
- ぬるま湯が入った洗面器に中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を溶かして混ぜる
- 汚れが付いた部分を洗面器の中にひたし、衣類をつかんで離すという動きを汚れが落ちるまで繰り返す
- 汚れが落ちたら、ぬるま湯にさらして洗剤をしっかり洗い落とす
部分的な汚れが気になる場合は、つかみ洗いを試してみてください。
つけ置き(付着して時間が経った汚れに最適)
学生服は色が濃い場合が多いので、汚れが付着したことに気づきにくいことも。時間が経った汚れは固まり、普段は取れやすい汚れでも落ちにくくなってしまいます。
そんな時は、つけ置きをすることで固まっていた汚れがやわらかくなり、汚れが落ちやすくなります。以下の手順で落としましょう。
- 洗面器に30~40度くらいのぬるま湯を張り、中性洗剤を入れて混ぜる
- 30分ほどつけ置きをし、洗濯機や手洗いで洗う
洗濯機によっては「つけ置き」コースがあるので、洗濯機内でつけ置きをしてもよいです。
ただし、長くつけ置きした方が良いと思われがちですが、色落ちの原因になってしまうこともあるので長時間は避けましょう。
水溶性(飲食物・血)のシミ/砂・ホコリ・泥汚れを落とす方法
学生服には汗や皮脂汚れ以外にも、多くの汚れが付着しています。
例えば、ジュースやコーヒー、カレーやソースなどの飲食物による汚れや、砂、ホコリ、泥汚れ、さらに軽いこすり傷などによって血が付着することも。付着してすぐなら汚れは落ちやすいですが、時間が経つと水と洗剤だけでは落ちにくいこともあります。
ここでは、水に溶けやすい「水溶性」の汚れや、砂・泥汚れの落とし方をご紹介します。
- 学生服の汚れが気になる部分に30~40度のお湯をかける
- 汚れが気になる部分にあて布をし、「粉せっけん(中性洗剤)」を歯ブラシで叩いて付ける
- 叩いて付けながら、当て布に汚れを染み込ませる
- 制服を洗濯ネットに入れ、「ドライコース」や「手洗いコース」で洗う
- 洗濯機の脱水時間を30~60秒間に設定し、脱水する
最初にお湯をかけるのは、熱で汚れを溶かすためです。30~40度より高温のお湯をかけると学生服の生地が傷んでしまうので注意しましょう。
また、手洗いで洗う場合と同様に、他の衣類とまとめ洗いすると学生服が色落ちする場合があるので単独で洗ってください。シワが気になる場合はこのタイミングで「柔軟剤」も一緒に入れましょう。
脱水は学生服のシワの原因になるので長い時間行うのは避けましょう。1分以内が目安です。
ボールペン・マジックなど油溶性のシミを落とす方法
学生服には、ボールペン、マジックペン、ファンデーション、牛乳、口紅なども付着することがあります。
これらは水に溶けにくい「油溶性」の性質を持つ汚れなので、水と洗剤で軽く洗っただけでは簡単には落ちません。以下の手順で落としましょう。
- 学生服の汚れが気になる部分に30~40度のお湯をかける
- 汚れが気になる部分にあて布をして「粉せっけん(中性洗剤)」と「酸素系漂白剤」を歯ブラシで叩いて付ける
- 歯ブラシで叩き、当て布に汚れを染み込ませて約5分放置する
- 水で洗い流し、まだシミが残っていたら「2」「3」の手順を繰り返す
- 制服を洗濯ネットに入れ「ドライコース」や「手洗いコース」で洗う
- 洗い終わったら、洗濯機の脱水時間を30~60秒に設定し、脱水する
基本的な洗い方は、水溶性の汚れと同じです。ポイントは水で洗う前に「酸素系漂白剤」を叩いてつけること。このときに忘れてはいけないのが「洗濯表示」の確認です。「漂白剤不可」の場合は、繊維を傷めにくく油分をよく溶かす「ベンジン」がおすすめ。ドラッグストアなどで購入できるので覚えておくと便利ですよ。
また、洗濯機で洗うときには手洗いなどと同じように、色落ちの心配があるので単独で洗うようにしましょう。特に油溶性の汚れを落とす場合は漂白剤を使うので、「漂白剤不可」の衣類と一緒に洗うことで脱色してしまう可能性も。十分気をつけてくださいね。
ひじやお尻に発生する「テカリ」を落とす方法
学生服のひじやお尻部分に「テカリ」が出ることがあります。
この「テカリ」の原因は、学生服の繊維に起こる摩擦です。座ったりひじをついたりすると、摩擦で繊維が寝た状態になり、光を反射させやすくなってしまいます。
テカリを落とすには、生地の表面の毛をふんわりと立ち上げるお手入れが必要です。以下の手順で、お手入れをしましょう。
- スチームアイロンで、蒸気をたくさんかけながらアイロンがけをする
- 歯ブラシなどで毛を起こすようにやさしくブラッシングする
- まだテカリが気になる場合は、水で薄めた酢を歯ブラシなどで付けて、低温のアイロンをかける
テカリ落としは、洗濯後の服でなくてもできます。学生服の日々のメンテナンスの一つとしてとり入れてみてください。
ただし、学生服の汚れが気になる場合は、まずは洗濯で汚れを落としてからテカリのお手入れをするようにしましょう。
4. 学生服を干すときのポイント
自宅で学生服をクリーニングする際、干し方にも気をつけてください。
ここでは、学生服を干すときのポイントについてご紹介します。
学生服の上着を干すポイント
学生服の上着を干す際、ただハンガーに掛けるだけではシワや型崩れの原因になります。シワや型崩れを防ぐためにも、以下のポイントを押さえて干してみてください。
- 素早く形を整える
- ハンガーはスーツなどでよく使用される厚みのあるハンガーを使用する
- ハンガーの中心に上着を掛ける
- 袖のシワ伸ばしはグルグル巻きにしたタオルを詰める
厚みのあるハンガーは幅があるので、形が崩れることなくキープできます。厚みのあるハンガーがない場合には、タオルをハンガーに巻き付けボリュームを出せば代用できます。
また、風通しの良い日陰に干してください
学生服のスカートを干すポイント
学生服のスカートは生地が厚かったり重なり合ったりすると、乾きにくくなります。
そのため、スカートの中に空気の通り道を作ってあげることで乾かす時間を短縮できるので、洗濯バサミを使いウエスト部分が筒状になるように空間を作りましょう。
また、プリーツのあるスカートはプリーツ部分がなくならないように干す必要があります。
キレイなプリーツになるよう、ウエストの部分と裾の部分を持ち、やさしくピンピンと引っ張り形を整えて吊りましょう。後は風通しの良い日陰に干してください。
学生服のズボンを干すポイント
学生服のズボンもスカート同様に、生地が厚い場合や重なり合うと乾きにくいです。
こちらもズボンの中に空気の通り道を作ることで早く乾かすことができるので、洗濯バサミを使い筒状に干して空間を作りましょう。ズボンも裏返して干すことで、より早く乾かすことができます。
また、ズボンはグルグル巻きにしたタオルを詰めておくだけで、シワを防ぐことができます。
こちらも風通しの良い日陰に干しておきましょう。
5. 学生服をアイロンで仕上げる方法

制服の形を整えて干してもシワが残っていることがあります。制服にシワがあるとだらしなく見えてしまうので、できればシワなく仕上げたいもの。
制服をシワなくピシッと仕上げるためには、スチームアイロンを使う方法がおすすめです。スチームの力でシワを伸ばしてキレイに仕上げることができます。プリーツタイプのスカートやタックの入ったズボンも、この方法でキレイに仕上げることができます。
ただし、アイロンをかける前に「洗濯表示」タグを確認し、アイロンをかけてもOKなのか、また適切な設定温度がどれくらいかを必ず確認しましょう。
また、アイロンを当てる際、必ずあて布をして低温でかけてください。高温で直接アイロンを当ててしまうと、熱で生地が傷んでテカリの原因になります。
プリーツタイプのスカートの場合は、プリーツの裾を洗濯バサミで挟んで固定してからスチームアイロンをかけることで、プリーツがキレイに復活します。
6. 学生服のメンテナンスなら宅配クリーニング「RE:KURI(リクリ)」
学生服を自宅で洗濯し仕上げるまでの手順をご紹介しましたが、つけ置きをしたりアイロンがけをしたりと、意外と手間がかかります。
そんなときには、宅配クリーニング「RE:KURI(リクリ)」がおすすめです。
「洋服パック」+「プレミアム仕上げ」で学生服が清潔のまま長持ち!
リクリの特徴の一つが、洗濯における工程は、全て自社工場で行い、1点1点の衣類を徹底管理していること。
毎回ろ過された、クリーンで無臭な溶剤を用いて洗濯しているため、家庭洗濯より洗浄力が高く、清潔な状態で衣類が返ってきます。
リクリは、どんな衣類でもクリーニング料金が一律のパック制の宅配クリーニングです。
依頼する衣類の点数は以下から選べます。
【「洋服パック保管なし」コースの料金】
衣類の点数 | 「保管なし」コース |
---|---|
5点 |
8,525円(1点あたり1,705円) |
10点 |
11,550円(1点あたり1,155円) |
15点 |
15,015円(1点あたり1,001円) |
20点 |
17,600円(1点あたり880円) |
「保管なし」コース |
---|
5点 8,525円(1点あたり1,705円) |
10点 11,550円(1点あたり1,155円) |
15点 15,015円(1点あたり1,001円) |
20点 17,600円(1点あたり880円) |
※すべて税込価格です。
「洋服パック」には以下のサービスが含まれているのも嬉しいポイント。




- ※1 ただし、北海道、一部離島は別途2,090円(税込)、沖縄は別途6,050円(税込)かかります。
- ※2 お品物到着後1週間以内に限ります。
また、「洋服パック」には、充実したオプションサービスがそろっており、「しっかり汗抜きをしてほしい」「汚れがつきにくいように撥水加工をしてほしい」など、通常のクリーニングにプラスして加工サービスが選べます。
■リクリのオプションサービス





例えば、「水洗い可」の学生服には、仕上げの段階で1着ずつアイロンがけをして整えてくれる「プレミアム仕上げ」がおすすめ。
「水洗い不可」の学生服には、特殊な溶剤を用いてシミをしっかり落とす「汗抜き加工」と「プレミアム仕上げ」のオプションがおすすめです。
学生服は洗うと色合いが変わる可能性があるので、クリーニングに出す際は、必ず上下一緒に出しましょう。
7. 学生服を定期的に洗濯して、清潔さと着心地良さをキープしよう!
制服は洗濯表示で「家庭洗い禁止」でなければ、洗濯機や手洗いなどで自宅でも洗うことができます。
皮脂や食べ物などの汚れが気になる場合は、手洗いで落としてから洗濯するのがおすすめ。また、洗った後は素早く形を整えて干すことでシワや型崩れを防ぐことができます。
しかし「学生服を自宅で洗うのは心配…」「皮脂汚れがなかなか取れない…」という場合は、プロのクリーニングにお任せしてみるのもおすすめです。
自宅にいながらクリーニングが出せる宅配クリーニングなら、なかなかクリーニング店に行けないという忙しい方にも便利なサービスです。この機会に活用を検討してみてはいかがでしょうか。