アルカリ剤には界面活性剤が含まれていないのに、油汚れが落ちる理由とは?
界面活性剤とは混じり合わないもの、例えば水と油の間の界面に働いて界面の性質を変え、水と油を混じり合わせるようにする働きがあります。
油汚れのついた衣類を水だけで洗っても汚れは落ちませんが、洗剤を入れることで、ある程度キレイになりますよね?
洗剤にはほとんどの場合、合成界面活性剤が含まれているからです。
ところが、アルカリ剤には界面活性剤が含まれていないのに、油汚れが落ちるんですね。
これはなぜでしょうか?
油脂の成分である脂肪酸はアルカリで乳化されて溶けるという性質があります。
アルカリ剤が脂肪酸と結合して石鹸と同じ性質に変えてしまうためです。
石鹸になった汚れは水と馴染みやすくなり、はがれやすくなるんですね。
また、アルカリはタンパク質を溶かす働きもあるので、脂肪酸やタンパク質、油脂が混ざり合った皮脂や垢の汚れを洗い流すのにも効果的。
台所のベタベタする気分の悪い汚れも、油脂と脂肪酸が混じりあったものがほとんど。
だからアルカリ剤で落とすことができるのです。