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昔、ジュリアロバーツ主演の「プレタポルテ」という映画がありました。

 

パリ・コレクションの舞台裏に隠された裏切りや欲望が渦巻く人間模様を描いたロバート・アルトマン監督によるドラマです。

 

パリ・コレを見つめなおした映画ですが、ラストシーンは意表を突かれましたね。

 

群像劇を作らせたら、アルトマン監督の右に出るものはないでしょう。

 

映画好きなら押さえておきたいですね。

 

さて、この題名にもなっている「プレタポルテ」という言葉について。

 

プレタポルテとは、フランス語で「高級既製服」という意味です。

 

オーダーを受けて作る服は仕立服ですが、高級仕立服のことを「オートクチュール」といいます。

 

この高級仕立服屋さんが、100年以上前に、高級衣装店組合というのを結成したのですが、「プレタポルテ」のブランドというのは、この高級衣装店組合に属しているブランドが作った既製服のことです。

 

または、パリ・コレやミラノコレクションなどの高級既製服展示会に出品しているブランドのことも「プレタポルテ」といいます。

 

代表的なブランドは、グッチ、シャネル、エルメス、プラダ、ルイ・ヴィトンなどですね。

 

ファッション雑学でした。

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昨日はプレタポルテについてお伝えしましたが、プレタポルテ(ハイブランド)ってどんなイメージですか?

 

一般的な商売では、お客様にリピートしていただくために、お客様との関係を深めようとします。

 

店舗ビジネスであれば、店頭での接客が最重要ですね。

 

親近感を持っていただくということがポイントかなと思います。

 

AKB48のビジネスなんて、キーワードはまさに「親近感」ですよね。

 

「会いにいけるアイドル」がコンセプトですから。

 

ブログやインスタグラムで日常生活を公開するのも、親近感を持ってもらうためです。

 

このようにお客様との人間的な関係性を深めるというのが主流ですが、ハイブランドの商売スタイルは違います。

 

ハイブランドのイメージといえば、

  • 高級
  • 贅沢
  • 憧れ
  • 伝統

というところでしょうか。

 

ブランド側もこのようなイメージを意図的に与えるようなブランディングを行っています。

 

このようなイメージを与えるために、ハイブランドは顧客との距離感を重視します。

 

顧客から距離を置くことで高級感、エレガントといったイメージを保っています。

 

ハイブランド品は身につけるだけで、その人の価値やステイタスが上がったように感じます。

 

それも、ブランドと顧客の一定の距離感があるからこそです。

 

シャネルやヴィトンから「○%OFFセール」みたいなDMがきたら興ざめですもんね。

 

こんな商売したいなあ。

 

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男性にとっては身近なアイテム「ワイシャツ」。

 

背広の下に着るシャツのことをひっくるめてワイシャツといいます。

 

ワイシャツという呼び方は日本独自です。

 

英語ではホワイト・シャツ。それが訛って「ワイシャツ」と呼ばれるようになりました。

 

ワイシャツと言われ始めたのは大正の初期。

 

明治時代は「白じゅばん」と呼んでいたようです。

 

さてそんなワイシャツですが、いまではいろんなデザイン、カラーがありますね。

 

ホワイトだけではなくカラフルなシャツも増えています。

 

デザインの中でも今日は襟について。

 

ボタンダウンのシャツは、襟の先についている小さなボタンで襟を留めますよね。

 

これって何のために留めるようになったかご存知ですか?

 

ブルックス・ブラザーズというブランドは今でもありますが、ここの当主のジョン・ブルックスという人が、1900年にイギリスでポロ競技を観戦していたときのことです。

 

ポロ競技というのは、馬にまたがった選手が棒でボールを打ち合って得点を競うゲームです。

 

イギリスでは最上級に優雅なスポーツで貴族のするスポーツでした。

 

当時は、服装も整えて、襟のあるシャツ着用が義務付けられていました。

 

ジョン・ブルックスさんはそのポロ競技を見ているときに、選手がボールを打つたびにシャツの襟が頬に当たるのを気にしていることに気付きました。

 

これはプレーに支障をきたすだろうということで考えたのが、襟をボタンで留めるということです。

 

そしてブルックス・ブラザーズ社として、ボタンを留めるシャツを開発し、ポロ・カラー・シャツと名づけました。

 

それがやがてボタンダウンとしてニューヨークで定着したようです。

 

ネクタイをするときはボタンダウンじゃなくていいのですが、これからクールビズになったときは、通常の襟だと、首周りがしまりません。

 

クールビズのときはボタンダウンは重宝しますね。

 

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私自身は根っからの右利きなのですが、たまに左利きの人に出会うと、「おぉ、なんかカッコいいなあ」と思ってしまうのは私だけでしょうか。

 

字を書くのは大変そうですけどね。

 

なんでも世界では左利きの人の割合は約11%だそうです。

 

女性より男性のほうが4倍くらい左利きが多いみたいです。

 

日本では左利きの人の割合は約12%。

 

9人に1人は左利きということですから、思ったより多いですね。

 

でも逆にいえば、9人中8人は右利きなわけです。

 

右利きだと、シャツのうちあわせは右前のほうがボタン留めやすいですよね。

 

男性のシャツは右前なのですが、女性用のシャツって左前じゃないですか。

 

右利きなのに、左前だとボタン留めにくいはず。

 

着物のうちあわせは男女とも右前なのに、なぜ女性用のシャツは左前なのでしょうか?

 

昔、ヨーロッパでボタン付のシャツを着られるのは上流階級のご婦人だけだった時代のこと。

 

洋服屋が仕立てるボタン付のシャツは一般庶民に手が出せるようなものではありませんでした。

 

今でいうセレブしか着ることができなかったんですね。

 

そんな女性たちは、自分で服を着たりしません。

 

召使たちに着せてもらっていたんです。

 

そのため、女性用のシャツのうちあわせは召使がボタンをかけやすいように左前に作られたみたいですね。

 

現代で、召使に服を着せてもらう女性はさすがにいないと思いますが、昔からの慣習で女性用のシャツは左前のままなんです。

 

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あるサイトで高級ブランドのバッグ人気ランキングをまとめていました。

 

日本で人気の海外ブランドといえば、例えばバッグだとエルメス、ルイ・ヴィトン、グッチなどが思い浮かびますが

 

ランキングは

1位 エルメス
2位 ルイ・ヴィトン
3位 プラダ
4位 クロエ
5位 セリーヌ

となっていました。

 

個人的にはヴィトンに惹かれますが、ヴィトンといえば、エピ、ダミエ、タイガ、スハリ、ノマドなどいろんなシリーズがありますが、やはりルイ・ヴィトンといえば、LVの文字に花と星をあしらったモノグラムですよね。

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なぜヴィトンがお気に入りかというと、このモノグラムの柄にまつわるエピソードが理由です。

 

このモノグラムの柄で、丸の中に星がデザインされたマークは、薩摩藩、島津家の家紋からとったものだそうです。

島津家の家紋

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モノグラムの柄が使われるようになったのは1896年。

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この時代、フランスでは、日本ブームが起きていたそうです。

 

しかも1867年に開かれたパリ万国博覧会には徳川家とともに薩摩藩が参加していました。

 

このパリ万国博覧会で、島津家の家紋の入った品を日本の出展品として出していたんですね。

 

それを見たルイ・ヴィトンの関係者が、家紋から触発されてモノグラムのデザインを考案したといわれています。

 

また、ダミエは日本の市松模様がヒントになっているようです。

市松模様

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ダミエ

 

なんか、日本と関わりがあるんだなあと思うと、親近感わきますよね。

 

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