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プロに聞く洋服のお手入法

ご家庭で洗濯するときに、1回洗濯に使った水を次の洗濯に使うことってないですよね?

普通は1回ごとに排水します。

しかしドライクリーニングは水ではなく、石油から作られる有機溶剤を使います。

ドライクリーニングで使用した溶剤は、水のように排水することができません。

排水すると環境汚染になってしまうのです。

というと、ドライクリーニングの溶剤は使いまわし!?

と思われてしまうかもしれませんが、そのような心配はありません。

きちんと汚れを取り除き、ろ過して再利用しています。

ドライクリーニングの溶剤は、溶剤に溶けた汚れをフィルターでろ過して、
汚れを取り除き、きれいにしてから循環させています。

ここで注意しなければならないのは、汚れを除去するフィルターです。

フィルターは永久的ではなく時間が経つにつれて、汚れを取る能力は落ちてきます。

そのため定期的にフィルターを交換する必要があります。

しかし、残念ながらフィルターの交換を怠ってる
クリーニング店が世の中に存在しているのが現状です。

ドライクリーニングの溶剤管理ができていないクリーニング店に衣類を出すと、
衣類に異臭がしたり、黒ずんだりすることがあります。

このような場合、もしかするとドライ溶剤の管理できていないクリーニング店かもしれません。
クリーニング店を外から見ても、ドライ溶剤が管理できているかどうかはわかりません。

仕上がりを見るしかないのですが、石油のツンとする臭いが
するようだと注意が必要かもしれませんね。

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最近の家庭用洗濯機の進化ってすごいですね。

家庭用の洗濯洗剤もいいものがたくさんあります。

昔は家庭では絶対に洗わなかったセーターなども、
洗濯機のドライコースにして家庭で洗う人が
増えてきていますね。

家庭用洗濯機のドライコースとクリーニング店のドライクリーニングは違います

そもそもドライクリーニングってご存知ですか?

ドライクリーニングは、フランスが発祥です。

19世紀にフランス人の染色業者ジョン・ジョリという人が、
たまたまこぼしたランプの油がテーブルクロスの模様を
消すことを見つけたのが最初と言われています。

そして、1855年のパリ万国博覧会で紹介され、
その後世界中に広がっていきました。

ドライクリーニングとは、
水で洗うと型崩れや縮み、色落ちなどが発生する衣類を
水の変わりに有機溶剤を使うことによって
風合いを変えないように洗う方法です。

有機溶剤とは溶解・抽出・洗浄などに用いる有機化合物です。

身近なものでは、石油や灯油、ガソリンなど有機溶剤です。

ドライクリーニングは、石油溶剤を使うことが多いです。

簡単に言うと、「水」ではなく「油」で洗うということです。

有機溶剤での洗濯は家庭ではできません。

クリーニング店しかできないんですね。

洗濯機の「ドライコース」というのは、
水を使い、洗濯槽をほとんど動かさずに、
衣類に強い力が加わらないようにやさしく洗うコース。

一方、クリーニング店で行なう「ドライクリーニング」は、
水を使うと縮んだり、型崩れしてしまうような
衣類を洗浄するのに適しています。

特に油性の汚れをよく落とすという特徴があります。

ウールやシルク、レーヨン製品などは
水洗いすると縮んだり、色が落ちたりと
風合いが変わります。

ドライクリーニングは、これらの衣類を
ほぼ風合いを変えずに洗えるというメリットがあります。

ご家庭でドライコースを使って、おしゃれ着を
洗濯される場合は、衣服に付いている洗濯絵表示のチェックと、
洗剤の注意書きをしっかり読んでから行いましょう。

おしゃれ着の中でも「縮んだら困るな」という
お気に入りの衣類は、プロのクリーニング店に
お任せくださいね。

ドライクリーニングでは落ちない、汗汚れも
汗抜きクリーニングで綺麗になります。

お気に入りの衣類を、大切に長く着るには、
着た後のお手入れが重要ですよ。

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