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プロに聞く洋服のお手入法

服の染め方は大きく分けて2種類あります。

 

生地全体を同じ色に染める浸染(しんぜん)

 

部分的に染色して模様を染め出す捺染(なっせん)

 

です。

 

生地全体を同じ色に染める浸染は、染料が溶けた液の中に浸し、その繊維に適した染料と温度、時間で染色します。

 

先染めと後染めとがあります。

 

先染めとは糸の段階で染めること。

 

後染めとは生地や服にした後で染めることです。

 

一般的には先染めのほうが生産期間が長くなります。

 

生地になる前の糸の段階で染めてから織ったり編んだりして生地を作るからです。

 

後染めは染色前の織物を染めるだけですから、それほど時間はかかりません。

 

後染めなら注文後1週間から10日で納品されますが、先染めなら早くても1ヵ月くらいかかるという感じです。

 

企画・生産期間が短いと、後染めできる無地ものの企画が増えてしまいます。

 

服を生地から作ってオリジナリティをアップさせるためには、十分な生産期間が必要になります。

 

ここ最近のファストファッションの流行で、商品が画一化する可能性が高くなっています。

 

個性的でこだわりの強い服が好きな人には寂しい時代になったかもしれません。

 

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シルクに似た光沢・手触りが特徴のレーヨン。

 

上着の高級裏地として使われたり
婦人用肌着などにも使われています。

 

最近ではレーヨンのシャツも多いですね。

 

レーヨンは化学繊維の中の再生繊維の一種です。

 

紙と同じ木材パルプが原料となっています。

 

レーヨンは高価なシルクを人工的に作ろうとしてできた素材です。

 

レーヨンとは「光る糸」という意味なのですが
なかなかうまいこと言うな~という感じですね。

 

さて、今日はそんなレーヨンの特徴です。

 

レーヨンの特徴

 

  • ドレープ性に優れている

 

※ドレープとは「優美にまとわせる」という意味です。ダンスなどで回ったりした時に綺麗に拡がる性質がドレープ性です。逆にいうと「コシがない」素材ということになります。

 

  • 涼感があるので夏にぴったり

 

レーヨンのデメリット

  • 水に弱い

 

レーヨンはとにかく水に弱い素材です。

 

水分を含むと糸が太くなり糸同士が引っ張る力が強くなるため縮みやすい素材です。

 

うっかり家庭で水洗いしたときには、大人サイズが子供サイズくらいまで縮むことがあるので注意です。

 

  • 摩擦に弱くシワになりやすい

 

シワはアイロンで伸ばせますが、水に弱いのでスチームアイロンは厳禁です。必ず当て布をして、スチームは使わずに!

 

レーヨン素材は家庭での洗濯は難しいですね。

 

レーヨンを使った高価なシャツなどはクリーニングに出すことをおすすめします。

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スーツの裏地に使われることの多いキュプラ。

 

 

レーヨンと似た素材です。

 

レーヨンの原料が木材パルプであるのに対し、キュプラの原料はコットンリンターです。

 

コットンリンターとは、綿花を採取した後の綿実の表面に密生している2~6mmの繊維のことです。

 

出典 https://www.asahi-kasei.co.jp/fibers/bemberg/what/materials.html
キュプラとは「銅」の意味なのですが、名前の由来は製造方法によります。

 

原料を酸化銅アンモニア溶液に溶かし、これをギャーポンプで凝固液中に押し出す銅アンモニア法という製法によって製造されているので、「銅」を意味するキュプラと名づけられました。

 

キュプラの特徴

  • 吸湿性、放湿性がある
  • 静電気が起きにくい
  • やわらかくしなやかで、ドレープ性がある

 

※ドレープとは「優美にまとわせる」という意味です。ダンスなどで回ったりした時に綺麗に拡がる性質がドレープ性です。逆にいうと「コシがない」素材ということになります。
キュプラのデメリット

 

  • 摩擦に弱く毛羽立ちやすい

 

シミがついたときにこすると毛羽立ちます。
キュプラ製品の洗濯方法

 

キュプラ素材の衣類をお持ちの方は洗濯表示を見てください。

 

このように水洗いができないものがほとんどです。
基本的にはクリーニングに出した方が無難です。

 

もし家庭で洗濯するのであれば、中性洗剤を使用し、30度程度のぬるま湯で手洗いが基本です。

 

すすぎのときも同じくらいの温度のお湯を使いましょう。

 

洗濯機は使わないほうがいいでしょう。

 

脱水はバスタオルで衣類を押えるようにして水分を取り、陰干しをおすすめします。

 

レーヨンほどではありませんが、キュプラも縮みに気を付けなければならない素材です。

 

お気に入りの衣類はクリーニングに出すようにしてくださいね。

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ポリノジックもレーヨンと同じように木材パルプを使用して作られた再生繊維です。

 

ブラウスやワンピースなどに使用されることが多い素材です。

 

ポリノジックの特徴

 

  • シルクのような光沢があり優雅
  • ドレープ性に優れている
  • 熱に強い
  • 色落ちしにくい
  • 親水性なので油汚れがすぐに落ちる
  • ポリノジックのデメリット

レーヨンよりは水に強いのですが、水洗いした場合は縮んだり型崩れするというデメリットがあります。

 

シワになりやすいのもデメリットでしょうか。
ポリノジックの洗濯方法
ポリノジックを使用した衣類を家庭で洗濯する場合は、まず洗濯表示を確認してください。

 

水洗いが×になっていると、基本的に家庭では洗えませんよということです。


クリーニング店に出すべきですが、それでも自宅で洗濯する!という方は自己責任でお願いします。

 

ポリノジックを家庭洗濯するときのコツは短時間で終わらせること。

 

ぬるま湯に市販の中性洗剤を入れます。ポリノジックはアルカリにも耐性があるので、通常の洗剤でもOKです。

 

洗剤を溶かして軽く押し洗いします。

 

バスタオルで押すように水気をとります。

 

しっかり伸ばしてから干すようにしましょう。

 

ただしやわらかい素材なので強く引っ張ることは厳禁です。
失敗したくないお気に入りの衣類だけはクリーニングに出しましょう。

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レディスウェアの素材となっていることも多いアセテート。

 

レーヨンやポリエステルなどと混紡されて使われます。

 

洋服の裏地にも使われる素材です。

 

衣類の他にもレインコートや傘を作るときに使われることもあります。

 

アセテートの特徴

 

  • 汚れにくい。汚れても洗濯で汚れが落ちやすい。
  • シルクのような光沢感や肌触り
  • 毛玉ができにくい

 

アセテートの製造方法

 

アセテートは、レーヨンと同じくパルプやコットンリンターから抽出されるセルロースを原料とし、食酢などに含まれる酢酸と反応させて作られます。

 

19世紀末に製造法が確立されました。

 

アメリカではレーヨンよりもアセテートが多く生産されています。

 

アセテート素材の洗濯方法

 

アセテート素材のブラウスなどを洗いたいなら、ぬるま湯を使って手洗いしましょう。

 

洗濯機で洗う場合は洗濯ネット使用は必須。

 

脱水は短時間で。1分で十分です。

 

できれば洗濯機は使わずに手洗いをおすすめします。

 

洗剤は、中性洗剤を使います。

 

アイロンは当て布を使い、低温~中温でかけましょう。

 

アセテートはアセトン、シンナーなどの溶剤に溶けてしまいます。

 

マニキュアを落とすときの除光液がアセテート素材に落ちたりすると、生地が溶けてしまうので注意が必要です。
お気に入りの洋服はクリーニングに任せてくださいね。

 

 

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