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プロに聞く洋服のお手入法

帽子はもともと太陽の日差しや雨風から頭を防ぐために生まれました。

 

帽子の起源は古代ギリシアにまでさかのぼるということです。

 

それ以前にも人は太陽が強く照ったり、雨が降ったりしたら、手に持っている布や大きな葉っぱなどを頭にかぶったりしたのではないでしょうか。

 

帽子が誕生してからというもの、帽子は国柄をよく表すようになりました。

 

アメリカのカウボーイたちがかぶっていた「テンガロンハット」。

 

ホリの深い西洋人には似合う人が多いですね。

 

ツバの広い大型の帽子は、水が10ガロンも入るという意味で名づけられたようです。

 

アメリカの荒野で強烈な太陽の日差しを防ぐには、あれくらい大きなツバの帽子が必要だったということですね。

 

日差しの弱い地域では生まれなかった帽子です。

 

第二次世界大戦以降は、物資が不足していたため、男性の服装も簡略化され、帽子も使われなくなりました。

 

その後、また帽子が流行しだすのですが、そのキッカケとなったのがベースボールキャップなんです。

 

この帽子は、安くて誰でも合わせやすいという特徴から、年代、性別に関係なくかぶられるようになりました。

 

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エルメスのバッグといえば、バーキン、ケリーですね。

 

世界のセレブの御用達アイテムです。

 

エルメスの創業者、ティエリ・エルメスはもともと馬具を作る職人でした。

 

1837年、パリに店を出しましたが、しばらくは馬具のお店だったんですね。

 

でも、もともとが馬具店であったからこそ、皮革製品で世界のトップクオリティを維持できているともいえます。

 

というのが、皮革製品のなかでも、馬具は特に高度な技術が必要だからです。

 

エルメスのバッグには、馬具を作ることで培った技術がいたるところに盛り込まれています。

 

ケリーバッグも実は鞍を入れる鞄が原型なんですよ。

 

ケリーバッグといえば、蓋をベルトで止めるデザインで、多くの女性を魅了しています。

 

これも最初はデザインというよりも機能性から考え出されたものなんです。

 

エルメスがバッグを作りはじめた時代は、まだファスナーがありませんでした。

 

その時代に、動いても鞄の蓋がしっかり閉まるように工夫されたのが、ベルトで留める方式です。

 

ところでケリーバッグのもともとの名称は「サック・ア・クロア」でした。クロアというのはベルトのことです。

 

ベルト付サックという意味合いでしょうか。

 

それがケリーバッグとなったのは、モナコの王妃となったハリウッドスター、グレース・ケリーが1965年に、妊娠したときに愛用のバッグで腹部を隠した写真が「ライフ」という雑誌の表紙を飾って以降です。

 

ちなみに、バーキンも名前の由来は女優のジェーン・バーキンです。

 

ケリーバッグという名前になってから、このバッグは世界中で爆発的に売れるようになったんです。

 

ステマじゃないと思いますが、エルメスもラッキーでしたね。

 

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昔、ジュリアロバーツ主演の「プレタポルテ」という映画がありました。

 

パリ・コレクションの舞台裏に隠された裏切りや欲望が渦巻く人間模様を描いたロバート・アルトマン監督によるドラマです。

 

パリ・コレを見つめなおした映画ですが、ラストシーンは意表を突かれましたね。

 

群像劇を作らせたら、アルトマン監督の右に出るものはないでしょう。

 

映画好きなら押さえておきたいですね。

 

さて、この題名にもなっている「プレタポルテ」という言葉について。

 

プレタポルテとは、フランス語で「高級既製服」という意味です。

 

オーダーを受けて作る服は仕立服ですが、高級仕立服のことを「オートクチュール」といいます。

 

この高級仕立服屋さんが、100年以上前に、高級衣装店組合というのを結成したのですが、「プレタポルテ」のブランドというのは、この高級衣装店組合に属しているブランドが作った既製服のことです。

 

または、パリ・コレやミラノコレクションなどの高級既製服展示会に出品しているブランドのことも「プレタポルテ」といいます。

 

代表的なブランドは、グッチ、シャネル、エルメス、プラダ、ルイ・ヴィトンなどですね。

 

ファッション雑学でした。

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昨日はプレタポルテについてお伝えしましたが、プレタポルテ(ハイブランド)ってどんなイメージですか?

 

一般的な商売では、お客様にリピートしていただくために、お客様との関係を深めようとします。

 

店舗ビジネスであれば、店頭での接客が最重要ですね。

 

親近感を持っていただくということがポイントかなと思います。

 

AKB48のビジネスなんて、キーワードはまさに「親近感」ですよね。

 

「会いにいけるアイドル」がコンセプトですから。

 

ブログやインスタグラムで日常生活を公開するのも、親近感を持ってもらうためです。

 

このようにお客様との人間的な関係性を深めるというのが主流ですが、ハイブランドの商売スタイルは違います。

 

ハイブランドのイメージといえば、

  • 高級
  • 贅沢
  • 憧れ
  • 伝統

というところでしょうか。

 

ブランド側もこのようなイメージを意図的に与えるようなブランディングを行っています。

 

このようなイメージを与えるために、ハイブランドは顧客との距離感を重視します。

 

顧客から距離を置くことで高級感、エレガントといったイメージを保っています。

 

ハイブランド品は身につけるだけで、その人の価値やステイタスが上がったように感じます。

 

それも、ブランドと顧客の一定の距離感があるからこそです。

 

シャネルやヴィトンから「○%OFFセール」みたいなDMがきたら興ざめですもんね。

 

こんな商売したいなあ。

 

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男性にとっては身近なアイテム「ワイシャツ」。

 

背広の下に着るシャツのことをひっくるめてワイシャツといいます。

 

ワイシャツという呼び方は日本独自です。

 

英語ではホワイト・シャツ。それが訛って「ワイシャツ」と呼ばれるようになりました。

 

ワイシャツと言われ始めたのは大正の初期。

 

明治時代は「白じゅばん」と呼んでいたようです。

 

さてそんなワイシャツですが、いまではいろんなデザイン、カラーがありますね。

 

ホワイトだけではなくカラフルなシャツも増えています。

 

デザインの中でも今日は襟について。

 

ボタンダウンのシャツは、襟の先についている小さなボタンで襟を留めますよね。

 

これって何のために留めるようになったかご存知ですか?

 

ブルックス・ブラザーズというブランドは今でもありますが、ここの当主のジョン・ブルックスという人が、1900年にイギリスでポロ競技を観戦していたときのことです。

 

ポロ競技というのは、馬にまたがった選手が棒でボールを打ち合って得点を競うゲームです。

 

イギリスでは最上級に優雅なスポーツで貴族のするスポーツでした。

 

当時は、服装も整えて、襟のあるシャツ着用が義務付けられていました。

 

ジョン・ブルックスさんはそのポロ競技を見ているときに、選手がボールを打つたびにシャツの襟が頬に当たるのを気にしていることに気付きました。

 

これはプレーに支障をきたすだろうということで考えたのが、襟をボタンで留めるということです。

 

そしてブルックス・ブラザーズ社として、ボタンを留めるシャツを開発し、ポロ・カラー・シャツと名づけました。

 

それがやがてボタンダウンとしてニューヨークで定着したようです。

 

ネクタイをするときはボタンダウンじゃなくていいのですが、これからクールビズになったときは、通常の襟だと、首周りがしまりません。

 

クールビズのときはボタンダウンは重宝しますね。

 

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